むくみの予防と対策
顔のむくみを解消するマッサージ方法と効果的な食べ物
更新日:2017/12/07 公開日:2016/11/30
この記事の監修ドクター
品川スキンクリニック表参道院 院長
石橋正太 先生
誰もが経験したことがある顔のむくみ。自分ですぐにできて効果が期待できる、むくみを解消するための方法をお伝えします。
むくみに即効性があるといわれる温冷タオル
まずは、即効性のある、蒸しタオルと冷やしタオルを使っての方法です。蒸しタオルは、45℃程度のお湯に浸け絞ったものか、水に浸けて絞ったものを、電子レンジに1分ほどかけたものを使用します。冷やしタオルは、冷たい水に浸して絞ったもの(夏場は氷水で)を使用します。
- 温タオルを30秒ほど顔に被せます。
- その後、冷タオルを30秒ほど顔に被せます。
- この繰り返しを2、3セット行います。温と冷の交互の刺激で、むくみを和らげることができます。
顔のむくみを解消するマッサージ方法
たまった水分や老廃物を流すには、リンパの流れをよくするマッサージが効果的とされています。マッサージ機やエステティシャンの施術によってマッサージ以外に、自分で揉むアプローチもあります。
首のリンパの流れをよくする首のマッサージ
顔がむくんでいると、先に顔をと思いがちですが、首からほぐします。
首はリンパが集中している部分でもあるので、水分を流れやすくします。まずはストレッチからです。
- 首を右に3回、左に3回ほど回します。
- 右手を左耳につけて、ゆっくりと右に倒します。
- 左も同様に行います。
- 両手を後ろで組み、後頭部にあて、ゆっくりと前に倒します。
- あごに手をあて、ゆっくりと前に倒します。
- 首がほぐれたら、リンパを流していきます。
- 耳の下のリンパを、指の腹で持ち上げるように押します。
- 次に、鎖骨の上のリンパを、指で押します。気持ちいいと感じるくらいの強さで、数回繰り返します。
- 最後に手をグーにし、耳の下のリンパにあて、鎖骨の上のリンパまで、ゆっくりと下に数回流していきます。
血行をよくする頭皮のマッサージ
頭皮は顔の皮と繋がっているので、頭皮のマッサージをすると、血液の流れと、リンパの流れがよくなり、顔のむくみの解消になります。両手の指の腹を使い、頭全体をつかむようにして、気持ちいいと感じるくらいの強さで、軽く押すように頭皮全体を揉みます。このとき、爪を立てて強く揉んではいけません。
顔全体をほぐす顔のマッサージ
- 滑りをよくするために、マッサージ用のコールドクリームかオイルを塗ります。
- 耳の下、揉み上げあたりのくぼみから、あごの先まで、指の腹全体を使って、下にリンパを流していきます。
- ゴシゴシとやりすぎると、肌を痛めてしまうので、ゆっくり滑らすように数回繰り返します。
むくみを解消する効果的な食べ物
むくみの解消に効果があるとされる、食べ物や栄養素を解説します。
利尿作用を高めるカリウム
カリウムは、むくみの原因になる塩分を、尿と一緒に排出してくれる働きがあります。
- 代表的な食品
- 昆布、わかめ(海藻類)大豆、納豆(豆類)ジャガイモ、里芋(イモ類)エリンギ、しめじ、まいたけ(きのこ類)アボカド、バナナ(くだもの)など、特に海藻類には、カリウムが多く含まれています。
なお、昆布はヨウ素が多く含まれており、摂りすぎは甲状腺ホルモンに影響を及ぼすことがあります。摂りすぎに注意しましょう。
血液をきれいにするクエン酸
クエン酸は、むくみの原因となる老廃物を排出し、血液をきれいにする働きがあります。
- 代表的な食品
- レモン、グレープフルーツ、いちご、パイナップル、キウイ、梅干し、お酢など、一般的にすっぱい食べ物に多く含まれます。
血行をよくするビタミンE
ビタミンEは、血管を広げ、血行をよくする働きがあります。
- 代表的な食品
- いくら、たらこ、めんたいこ(魚卵)アーモンド(種実類)、モロヘイヤ、カボチャ(野菜)など
なお、いくら、たらこ、めんたいこには塩分(塩化ナトリウム)が多く含まれています。塩分を摂りすぎるとむくみは増悪するので、むくみ解消のためにビタミンEを摂るのであれば、これらは避けた方がいいかもしれません。
不足するとむくみの原因になるタンパク質
極端にタンパク質が不足すると、体内に水がたまりやすくなり、むくみの原因となります。ただし、腎臓病が原因でむくむこともあります。腎臓病の場合、タンパク質を摂りすぎると、余計に腎臓が悪くなってしまうため、医師の判断を仰ぎましょう。
- 代表的な食品
- 肉類、魚介類、卵類、乳製品など
1日1.5Lは摂りたい水分
意外かもしれませんが、水分が不足するとむくみの原因となります。水分を摂らないと、老廃物が排出されず体にたまってしまいます。摂りすぎてもいけませんが、1日1.5L~2Lの水分は摂るようにしましょう。
むくみ予防に有効な対策
むくみは、お酒の飲みすぎによるアルコールの過剰摂取や、塩分の多い食事が主な原因です。とは言っても、お酒の機会が多い方にとっては仕方のないことです。ただ断酒とまではいかずとも、少し意識して量や食べるものに変化を加えるだけで、ある程度のむくみの予防にはなります。
塩分は控えめに
お酒を飲むと、しょっぱいおつまみが美味しくなるので、塩分も過剰に摂取してしまい、むくみを促進させます。サラダや枝豆など、塩分控えめのおつまみを選ぶことをおすすめします。枝豆にかける塩は控え目にしましょう。
生活習慣を改善する
仕事が忙しくて、睡眠時間が少なくっている人は多いと思いますが、睡眠不足は、水分や老廃物が排出されにくい体になり、むくみの原因になります。かといって、寝すぎもむくみの原因になるので注意が必要です。また、オフィスワークなどで運動不足の状態だと、新陳代謝が悪くなり、これも、水分や老廃物が排出されにくい体になり、むくみの原因になります。生活習慣の改善をすることが、むくみの予防になります。
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