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糖尿病

糖尿病の治療について

更新日:2018/05/10 公開日:2017/03/28

工藤孝文先生

この記事の監修ドクター

工藤内科 副院長

工藤孝文先生

糖尿病の主な治療法には、食事療法・運動療法・薬物療法があります。糖尿病の治療は症状やライフスタイルに合わせた手法を取ることが重要です。こちらでは、治療法の概要、具体的な治療の進め方などをドクター監修の記事でご紹介します。

糖尿病の治療の種類

糖尿病は血糖値を下げることが治療のポイントになり、主に三つのアプローチがあります。食事療法、運動療法、薬物療法です。通常は食事療法と運動療法から治療をスタートし、これらで目標とする血糖値を達成できない場合に、薬物療法を用いる流れとなります。

食事療法

食事療法は糖尿病治療の基本とも言える重要な治療法です。食事療法のポイントはエネルギー摂取量の適正化と、栄養素のバランスをとることです。つまり食事を制限する事ではなく、適切な量の食事をバランスよくとることをねらいとしています。このため、「食べていい食品・だめな食品」を判断するのではなく、体に害をおよぼしにくい食べ方を身につけることが大切です。

適正なエネルギー摂取量の求め方

<1>標準体重を求める

身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)

<2>身体活動量を求める

日中の活動の重度によって、以下が目安となる

・軽度(デスクワーク中心):25~30kcal

・中程度(立ち仕事が中心):30~35kcal

・重度(力仕事が中心):35kcal

やせている人・若年者は高めの値を、太っている人・高年者は低めの値を使用する

<3>適正エネルギー摂取量を求める

標準体重(kg)×体活動量(kcal)=適正エネルギー摂取量

(例)デスクワーク中心の28歳男性、175cm、85kgの場合

・標準体重:1.75×1.75×22=67kg(端数切捨て)

・身体活動量:25kcal

・適正エネルギー摂取量:67×25=1675kcal

上記の方法で計算すると、成人男性で1400~1800kcal、成人女性で1200~1600kcal程度となります

栄養バランスを考慮した献立作り

適正エネルギー摂取量を算出した後、献立を決めます。朝・昼・夜、三食合計して適正エネルギー摂取量を超過しないように配分します。同時に炭水化物・タンパク質・脂質のバランスが偏らないようにメニューを検討しましょう。この際、ビタミン、ミネラルなど不足しがちな栄養素を積極的にとり入れるとよいでしょう。また、摂取カロリーを抑えるために食事の回数を減らすことは望ましくないとされています。三食を規則正しく食べることも、食事療法の基本と言えます。また、計画通りに実践することが難しい場合や、狙い通りに血糖値が下がらない場合は、ドクターに指導を仰ぐことが大切です。

運動療法

運動療法は、適度な運動によって体脂肪を減らすことを狙いとした治療です。運動によってカロリーを消費し、血糖値を下げることにつながるため、食事療法と並んで重要な治療です。

運動療法の方法

具体的には、1回30分程度の運動を1週間のうちに3日以上行います。運動内容はウォーキング、水泳など、生活環境や趣味嗜好を考慮し、無理なく続けられる物を選びます。

運動療法の注意点

運動療法は、継続的に運動することで血糖値を下げるだけでなく、筋肉の活性化や心肺機能の向上につながることも狙いとしています。そのため、急に負荷の高い運動からスタートするのではなく、毎日でも続けられる方法で、無理なく取り組むことが重要です。

また、合併症の症状がみられる場合など、健康状態によっては運動を控える方がよい場合もあります。負荷が高い運動によって、心臓に負担がかかる危険もあるため、運動療法はドクターの指示の元、取り組むようにしましょう。

薬物療法

継続的な食事療法・運動療法によって血糖値が思うように下がらない場合や、症状の悪化が深刻な場合は、薬物による治療が行われます。

経口糖尿病薬

糖尿病治療に用いられる経口薬には、さまざまな作用の物があり、その効き方も種類によって異なります。大まかに、以下のような効果を狙った経口薬が用いられます。

・インスリンの分泌や効果を促進する薬

・糖の吸収を穏やかにする薬

・尿への糖の排出を促進する薬

これらの経口薬は、肝臓や腎臓に障害がある場合など、物によっては使用できないケースもあります。

インスリン療法

他の経口糖尿病薬でも血糖値コントロールができない場合は、インスリン注射による治療が行われるケースもあります。また、糖尿病の中でも体内のインスリン分泌がほぼ皆無に等しい「インスリン依存型」と呼ばれるケースに関しては、治療の初期段階からインスリン療法が行われます。インスリン療法に用いられるインスリン製剤は効果が現れる時間や程度によって「速効型」や「持効型」など、いくつかの種類に分けられます。いずれの場合でも、インスリンが効きすぎて低血糖に陥る可能性があるため、血糖値を補充するための方法が指導されます。

その他の治療

医療機関によっては上記の他にさまざまな治療やケア・が受けられる場合もあります。例として、インスリンポンプ療法などがあります。インスリンポンプ療法は、皮下に柔らかい注入器具を刺しておき、少量ずつインスリンを注入していく方法です。ボタン操作で調整ができるため、食事の予定が変更になった場合などに対応しやすいメリットがあります。他にも、糖尿病に関する基本的な情報や、食事療法・運動療法の進め方などを入院指導している医療機関もあります。

糖尿病治療では継続的な治療への取り組みで血糖コントロールをします。症状やライフスタイルによって、自分に合った医療機関や治療を選択する事が大切と言えるでしょう。

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