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糖尿病

妊娠糖尿病とは  

更新日:2017/02/28 公開日:2017/02/28

この病気・症状の初診に向いている科
内科

糖尿病は、主に生活習慣が原因で引き起こされる病気です。妊娠糖尿病は、妊娠中に発症した糖尿病と思われがちですが、実のところそうではありません。今回は、妊娠糖尿病の定義や症状、治療法についてドクター監修の記事で解説します。

妊娠中に初めて発見された妊娠糖尿病は奇形発生率が高く、妊娠による耐糖能の悪化は巨大児や児の低血糖などの周産期合併症を引き起こします。妊娠糖尿病は周産期合併症を減少させることを目的として糖尿病とは別の診断基準が設定され、妊娠中は厳格な血糖コントロールが要求されます。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは、妊娠中に発見された糖代謝異常のことを指します。妊娠前に糖尿病と診断されている場合は、糖尿病合併妊娠といい、除きます。また、明らかな糖尿病と診断された場合も妊娠糖尿病とは呼びません。このような定義であるため、出産後に再度検査を受ける必要があります。

妊娠糖尿病の症状

妊娠糖尿病では、母体が慢性的な高血糖状態に陥ります。この状態では、胎児も高血糖になるため、母子ともにさまざまな症状が現れます。母体に現れる症状は、口渇、多飲、多尿、全身倦怠感、体重減少なの自覚症状、妊娠高血圧症候群や羊水量の異常などです。胎児に現れる症状は、多血症や電解質異常、低血糖、心肥大、巨大児、奇形、黄疸、流産、胎児死亡などです。妊娠糖尿病を発症すると、母子ともに危険な状態に陥る可能性があるため、予防することが大切です。発症した場合は、ドクターの指示に従って治療を受けましょう。

妊娠糖尿病の原因

妊娠糖尿病の原因は2型糖尿病と共通しています。摂取カロリーのオーバー、運動不足、肥満などの生活習慣と、糖尿病にないやすい体質、35歳以上の高齢出産などの要因が重なることで、妊娠糖尿病を発症するといわれています。また、巨大児や過剰発育児を出産した経験がある、過去または現在に妊娠高血圧症候群、羊水過多症を発症していることも妊娠糖尿病のリスクを高めます。

妊娠糖尿病の治療

妊娠糖尿病の治療は基本的に2型糖尿病の治療と同じです。ただし、運動療法に関しては、妊娠糖尿病患者への有効性が確認されていません。基本的に、食事療法をメインに治療を行います。それでも、血糖コントロールが不良な場合には、インスリン療法が検討されます。

食事療法

食事療法では、母子ともに健康な状態を維持するために必要なエネルギーを摂取しつつ、食後の高血糖を防ぎ、さらには空腹時のケトン体の生産の促進を防ぐという3つの条件を満たす必要があります。ケトン体は、脂肪が分解されるときに生産される酸性の物質で、糖代謝異常を起こしている人はケトン体が多量に生産されます。エネルギーの源である糖を細胞や筋肉に取り込むインスリンが不足したり作用が低下したりすると、糖からエネルギーを作り出すことができなくなり、糖の代わりに脂肪や筋肉がエネルギーに代謝されます。そのため、妊婦糖尿病の人はケトン体が多量に生産され、血液が酸性に傾きやすくなります。血液が酸性に傾くと、ケトアシドーシスという状態に陥り、重症化すると生命に危険が及びます。妊娠中は、血液中のブドウ糖が胎児に優先的に供給されるため、母体がエネルギー不足に陥ってケトン体の生産が促進されやすい傾向があります。肥満は妊婦糖尿病を進行させますが、無理なダイエットはケトアシドーシスのリスクを高めるため、必要なエネルギーのうち30%カット程度に留めることが重要です。また、1日の摂取カロリーを変えずに食事の回数を増やすことで高血糖の予防に繋がります。

インスリン療法

糖尿病の治療では、最初に糖尿病経口治療薬の服用から始め、悪化した場合にインスリン療法を適応することが一般的です。妊娠中は、妊娠糖尿病による合併症を防ぐために、血糖コントロールを良好に保つ必要があります。そのため、食事療法だけで血糖コントロールを良好に保つことができない時点でインスリン療法が適応されます。インスリン療法でも血糖コントロールを良好に保てない場合は、インスリンの頻回注射療法、インスリン持続皮下注入療法など、より効果的にインスリンを補う治療法を適応します。妊娠中は、インスリンが効きにくい状態になるため、妊娠していないときと比べて多くのインスリンが必要です。

薬服用による母体と胎児への影響

妊娠中に薬を使用すると、胎児に悪影響が及ぶ場合があります。妊娠の週数に応じて影響の現れ方が異なります。妊娠糖尿病を発症した場合に、薬を服用してもよいか心配になるかもしれませんが、インスリン注射が母子に悪影響を及ぼす心配はないといわれています。

妊娠糖尿病の予防

妊娠糖尿病を予防するためには、原因を取り除く必要があります。すなわち、肥満の改善と食生活の見直し、適度な運動などです。糖尿病になりやすい体質を改善することはできないので、まずは肥満と食生活の改善を目指しましょう。菓子類や白米、麺類などの過剰摂取はカロリーオーバーに繋がり、それが習慣化すると肥満を招きやすくなります。継続できる程度の軽い運動を続けることも効果的です。運動によってインスリンが効きやすい状態になるため、インスリンを分泌するすい臓への負担を軽減できます。

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