美容・健康の悩みを少しでも解消し、前向きな毎日を提供する

更新日以降、情報の更新が停止しております。
内容が最新ではない可能性がございますので予めご了承ください。

稀発月経とは

更新日:2018.05.07
公開日:2017.03.22
ドクター画像
この記事の監修者
けい子レディースクリニック表参道 院長 寺師恵子

女性ホルモンのバランスが崩れてしまうことで、生理周期が通常よりも大きく遅れてしまうことを稀発月経と呼びます。今回は、稀発月経の原因と改善方法についてドクター監修の記事のもとでご紹介します。

月経不順のひとつである稀発月経は、ホルモンバランスの乱れが原因だと考えられています。また、長引く場合は疾患がひそんでいる場合があり注意が必要です。

月経異常のひとつ稀発月経とは

女性の体は、生理周期にしたがい女性ホルモンを分泌して妊娠しやすいしくみを整えています。生理周期は通常25日から38日をひとつのサイクルとして、生理期間中である月経期、卵胞ホルモンが活発になる卵胞(増殖)期、卵巣から卵子が排出される排卵期、子宮内膜を厚くして着床に備える黄体(分泌)期に分けられます。

稀発月経は、前回の生理から39日以上経ってから生理が起こることをさします。逆に、生理と生理の期間が短く、24日以内に生理が起こることを頻発月経と呼びます。

なぜ稀発月経が起こるのか?

稀発月経が起こる原因としては、先述したようにホルモンバランスが不安定になっていることがあげられます。生理周期は、卵胞ホルモンであるエストロゲンと黄体ホルモンであるプロゲステロンがかかわっており、この2つのホルモンが分泌されることで、排卵がおこったり生理が来たりします。しかし、ホルモンバランスが崩れてしまうと、排卵までの期間が長くなり、生理周期が遅くなると考えられています。他にも、ストレスや無理なダイエットによりホルモンバランスが崩れている可能性があります。また、多のう胞性卵巣や無排卵、甲状腺機能障害などの疾患が隠れている場合があるため注意が必要です。

稀発月経による身体の状態やリスクとは

稀発月経は、排卵のない10代や40歳以上の排卵が少なくなってくる更年期の時期には起こりやすい症状です。このような場合は、病気であることが少ないため心配はないと考えられています。20代から30代でおこる稀発月経は、排卵が行われている場合と排卵をともなわないケースがあります。排卵がない状態のまま放置すると、子宮や卵巣の働きが悪くなり萎縮してしまいます。その結果、不妊につながる可能性があります。

また、稀発月経が続く場合は黄体機能不全や多のう胞性卵巣などの疾患がある場合があり、注意が必要です。

稀発月経は改善できる?

稀発月経はその原因を知って、治療を行ったり日常生活を改善したりすることで、症状を治すことができます。

ホルモンバランスが乱れている場合

稀発月経の場合、通常なら生理開始日より14日前後で排卵が起こるところが、ホルモンバランスの異常により30日やそれ以上かかっているケースが多くみられます。つまり、排卵がスムーズに行われていないことになります。この原因は、ホルモンバランスの乱れにあります。また、排卵を誘発させるために必要な女性ホルモンの分泌を促す視床下部が、正常に機能していないと考えられます。排卵がどのタイミングで起こっているのか知るためには、基礎体温表をつけることで確認することができます。排卵が起こることで、高温期に入り体温の上昇がみられるからです。排卵が遅かったり排卵できていなかったりする場合は、排卵誘発剤を使用してタイミングを合わせていきます。生活周期を整えるために、低用量ピルを処方することもあります。

多のう胞性卵巣

通常の排卵は卵胞が一定の大きさに達すると破裂することで、毎月1つずつ排出されます。ところが、多のう胞性卵巣の場合は卵胞が大きくなっても破裂することがなく、卵巣の中に卵胞が溜まります。その結果、排卵が行われなかったり遅れたりして稀発月経となります。多のう胞性卵巣は、稀発月経だけでなく不妊の原因や生活習慣病などの合併症を引き起こす可能性もあります。生理が来なかったり、来たとしても生理周期にばらつきがある場合は医療機関を受診するようにしましょう。

黄体機能不全

排卵が行われることで、卵巣の中に残ったままの卵胞は黄体に変化して黄体ホルモンを分泌させます。黄体ホルモンが分泌されることで、子宮の内膜を厚くして着床しやすい環境を整えます。しかし、黄体ホルモンがしっかりと分泌されていないと、着床の準備をスムーズに行うことができません。その結果、稀発月経を起こす場合があります。黄体機能不全の場合は、低用量ピルなどを使い女性ホルモンの分泌を整えていきます。

日常生活の改善

稀発月経は、ホルモンバランスが乱れることで起こりやすくなります。女性ホルモンの分泌をコントロールしているのは、脳の視床下部という場所です。この場所はストレスの影響を受けやすい特徴があります。そのため、ストレスを溜めたり過労になったりするとホルモンバランスが乱れてしまうことがあります。日頃からストレスを解消する方法を見つけておくといいでしょう。また、過度な運動やダイエットなども体内の栄養バランスが崩れてホルモンが十分に分泌されなくなる原因となります。規則正しい生活を心がけて体に負担をかけすぎないことも大切です。

オススメ記事

  • 関連するオススメ記事がありません。

スキンケア基礎講座