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副鼻腔炎(蓄膿症)

慢性副鼻腔炎の薬とは

更新日:2018/06/25 公開日:2017/03/24

森本雅太先生

この記事の監修ドクター

森本耳鼻咽喉科 院長

森本雅太先生

慢性副鼻腔炎は、鼻の奥に膿が溜まってしまう病気です。悪化すると手術に至ることがありますが、薬物療法を行うと早期に改善できる可能性が高くなります。ドクター監修の記事で薬物療法を中心に詳しく解説します。

慢性副鼻腔炎は治療が手遅れになると、手術を行わなければならなくなる病気です。しかし、早期から治療を始めると薬の服用だけで改善が見込めることもあります。

慢性副鼻腔炎の症状

慢性副鼻腔炎には以下のような症状があります。

鼻水

無色透明だったものが次第に黄色や黄緑色になり、ネバネバしたものとなります。

後鼻漏(こうびろう)

鼻水が鼻の穴から出ることが少なく、のどの奥の方へ流れていくことが多くなります。菌を含んだ鼻水がのどの奥や気管支の方に流れていくことで、痰が詰まったようになります。咽頭炎(いんとうえん)や気管支炎を併発することもあります。

鼻づまり

鼻水がつまってしまったり、炎症が発生したりすると空気の通り道が狭まってしまいます。そのせいで鼻づまりを起こすことがあります。

頭痛

額や目の周辺が痛むことがあります。目の周辺の痛みが悪化すると、視力が低下するおそれがあります。

悪臭

副鼻腔に溜まる膿が、異臭を発することがあります。

口呼吸

鼻づまりによって鼻で呼吸するのが苦しくなり、口で呼吸してしまう人も少なくありません。口呼吸をしている人は集中力ややる気が低下したり、のどが乾燥して咳(せき)が出やすくなったりすることがあります。

嗅覚障害

鼻の機能障害として、においがわからなくなる嗅覚障害になることがあります。

鼻茸(はなたけ)

鼻の粘膜に複数の突起物ができ、ポリープともいわれます。突起物が大きくなったり増えたりすると、さらに鼻づまりを起こしやすくなります。摘出するためには、手術をしなければなりません。

慢性副鼻腔炎における薬物療法

慢性副鼻腔炎は治りづらいイメージがあるといわれていますが、軽度の場合は薬物療法で治ることが多いようです。使用する薬は、検査をおこなった後にドクターから処方されます。継続的に使用することで改善が期待できるため、自己判断で服薬をストップさせることは厳禁です。

マクロライド系抗生剤

マクロライド系の抗生物質は、鼻の他にも耳や気管支にかかわる病気の際に使われることがあります。それぞれの炎症をやわらげ、鼻水などの分泌物を抑制する働きが期待できる薬です。他の抗生剤に比べて少ない量で改善が見込めることや、抑えることができる菌の種類が多いことなどから慢性副鼻腔炎の治療に活用されています。使用量はごくわずかですが、長期間にわたって服薬する必要があります。その期間はおよそ3か月が目安になっています。

抗生剤の長期使用は、抗生剤の効果がない菌を増やしてしまう「薬剤耐性」を起こすのではないかと懸念されています。しかし、マクロライド系抗生剤においては少量の服用のため、薬剤耐性を引き起こす可能性が極めて低いといわれています。同時に副作用の心配も少なく、安心できる要素が他の抗生剤に比べて多いとされているのが特徴です。

服用を始める前にレントゲンなどで鼻の状態を検査し、使用から一定期間後に再度検査をします。これは、マクロライド系抗生剤で、慢性副鼻腔炎の改善が見込めるかどうかを判断するためです。服用前と服用後で変化が少ない場合は、次の治療フェーズとして内視鏡手術が検討されることがあります。

粘液溶解薬

鼻水などが体の外に出ていきやすくする働きがあります。

ステロイド点鼻薬

鼻の粘膜を拡張させ、空気の通りをよくする働きをもっています。

その他の治療方法も行う?

局所療法と内視鏡による手術も慢性副鼻腔炎の治療として採用されています。

局所療法

  • 鼻水の吸引

専門の器具によって、鼻水を吸い取ります。

  • ネブライザー

鼻の中をキレイにした後、吸入器を使って霧状になった炎症抑制効果がある薬を鼻の奥に送り込みます。

鼻水を取り除いた後に行われることが多いのが、このネブライザー治療です。専用の吸入器を使い、鼻の炎症を抑えるための薬を霧状にして鼻の奥に送りこみます。

内視鏡手術

症状が重症化している場合は、内視鏡手術を適用することがあります。この手術の目的は鼻本来の機能を取り戻すことです。呼吸の改善、自浄作用の回復を目的とした手術で、痛みが少ないものになっています。

慢性副鼻腔炎の予防のポイント

慢性副鼻腔炎になってしまう原因としてあげられるのが、風邪(かぜ)の悪化です。風邪の延長線上で慢性副鼻腔炎になるケースが多いので、風邪を予防することで慢性副鼻腔炎の予防、再発防止が期待できます。手洗い、うがいなどに加え、睡眠、食事、運動が満たされている生活を送ることが風邪に負けない体をつくる大事な要素になっています。

慢性副鼻腔炎は早期に治療を行うことで服薬のみの治療で改善が見込める可能性があります。気になる症状が現れた際には、ドクターに相談することをおすすめします。

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