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梅毒

梅毒の治療方法について

更新日:2017/04/12 公開日:2017/03/31

大利昌久先生

この記事の監修ドクター

おおり医院 院長

大利昌久先生

この病気・症状の初診に向いている科
性感染症内科

梅毒は、無治療だと神経梅毒に陥り、最終的に死亡するおそれがあります。薬物療法で治療できるので、早めにクリニックを受診しましょう。ここでは、梅毒の治療方法についてドクター監修の記事で解説します。

梅毒は四大性感染症の一つに数えられており、かつては不治の病として知られていました。現代においては、治療薬が開発されているため、梅毒は治る病気になっています。しかし、無治療のまま放置すると、中枢神経が侵されて、重篤な状態に陥る可能性があります。そうなる前に治療を開始することが大切です。

梅毒とは

梅毒は性感染症の一つで、梅毒トレポネーマに感染することで発症します。性行為で感染することが多く、粘膜や皮膚にできた小さな傷から体内に侵入します。妊娠中に感染した場合には、胎盤を通して胎児に梅毒トレポネーマが移行し、梅毒を発症することがあります。

梅毒は発症から経過した期間で第1~4期に分類されます。第1~2期の梅毒で、無治療の場合に胎児が梅毒に感染します。感染率は60~80%ともいわれています。妊娠初期に受ける妊婦検診では、梅毒の検査を行うことになっているため、胎児が感染する前に治療を受けることができます。

急速に進行することがある

梅毒は、非常に長い年月をかけてゆっくりと進行していきます。しかし、HIVを合併している場合には、症状が急速に進行します。重症ともいえる第3期には、中枢神経が侵されて神経症状が引き起こされることがありますが、HIVを合併している場合には、比較的早く神経症状が現れはじめます。この神経症状のことを神経梅毒と呼び、通常では梅毒を発症してから数年から数十年後に現れます。

また、第2期では、赤い小さな斑点や米粒から大豆程度のサイズのブツブツが現れます。これを「バラ疹」といい、梅毒の特徴の一つです。HIVを合併していると、第2期で皮膚がひどくただれたり、かさぶたが形成されたりします。また、末期である第4期に急速に移行する場合もあります。

梅毒の治療方法

梅毒は、基本的に薬物療法で治療します。発症から時間が経過すればするほどに治療期間が長くなります。また、病変がある部位によっては、点滴治療が必要になります。

梅毒の治療薬

梅毒の治療には、ペニシリン系の抗生物質が用いられます。しかし、ペニシリンに対してアレルギーを持つ場合には、塩酸ミノサイクリン(薬剤名)やエリスロマイシン(薬剤名)などを使用します。ただし、エリスロマイシンに関しては胎盤を通過しないため、胎児が梅毒を発症している場合には産後にあらためて治療を行う必要があります。なお、塩酸ミノサイクリンは胎児への副作用が懸念されるので、アセチルスピラマイシン(薬剤名)を使用します。

梅毒の治療期間

梅毒の治療期間は、4週間です。ドクターの指示を守らずに薬の量を減らしたり、飲まない日を作ったりすると、治療期間が延びてしまいます。治療後は、梅毒が完治したかどうかを調べるために血液検査を行います。血液検査では、リン脂質抗体を調べます。リン脂質抗体は、梅毒トレポネーマに感染したときに作られる抗体で、この数値が低下していれば軽快していると考えられます。定量値が8倍以下にまで低下しているのであれば、完治したといえます。しかし、治療を開始してから半年以上経過しても定量値が16倍以上であれば、一度完治してから再感染したか、軽快していないと考えられます。

治療中に現れる症状

治療を開始して梅毒トレポネーマの数が減少すると、発熱や悪寒、頭痛など風邪(かぜ)に似た症状や筋肉痛、リンパ節の腫れなどの症状が現れる場合があります。この反応をヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応といい、ペニシリンなどの薬の副作用ではないので、あわてて薬の量を減らさないよう注意が必要です。

梅毒は再発するのか

梅毒は、何度でも再発する病気です。そのため、梅毒が疑われる場合には検査を受けることが大切です。再発を予防するために、コンドームを着用しましょう。梅毒は無症状の時期があるため、見た目だけで感染の有無を判断することはできません。特に、不特定多数の人と性行為をしているのであれば、コンドームの着用を徹底しましょう。ただし、口などコンドームの着用ができない部分に病変がある場合などは、病変に触れることで梅毒トレポネーマに感染する可能性があります。

また、コンドームで覆われていない性器周りの皮膚の接触で感染することもあるので、梅毒患者との性的な接触を避けることが大切です。梅毒トレポネーマに感染しても3週間は無症状であるため、不特定多数の人との性交渉は控えましょう。

パートナーと一緒に検査を受ける

梅毒が疑われる場合は、パートナーと一緒に検査を受けましょう。どちらかだけが梅毒の治療をしても、再感染をくり返すおそれがあります。放置しても症状が消失しますが、これは梅毒トレポネーマが死滅した訳ではなく、次の段階に移行する前段階です。そのまま治療を受けないでいると、神経梅毒など重篤な状態に陥るおそれがあります。

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