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シラミによる症状

更新日:2017/04/28 公開日:2017/03/31

この病気・症状の初診に向いている科
皮膚科

保育所や小学校に通う子供がいる家庭では、家族がシラミに感染することや、シラミの感染予防について考える機会もあるでしょう。シラミの症状や、感染してしまった場合の対処法についてドクター監修の記事で解説します。

シラミには3種類あり、子供によくみられるシラミはアタマジラミです。他にもコロモジラミ、ケジラミがあります。シラミの症状や感染について詳しく説明していきます。

シラミとは

シラミには、アタマジラミ、コロモジラミ、ケジラミの3種類があります。どのシラミもヒトの血液を吸って生きる寄生虫ですが、生息する場所や、感染の仕方が異なります。保育所や幼稚園、小学校でよく発生がみられるのは、アタマジラミです。

アタマジラミの成虫は2~4ミリ程度の大きさで、半透明で白~灰色をしていますが、血液を吸うと黒っぽい色にみえます。ヒトの頭に寄生して、頭皮から血液を吸い、成虫のメスは1日に5~8個の卵を頭髪に産み付けます。卵は1週間程度で幼虫となり、さらに、2週間ほどかけて成虫となります。

コロモジラミは、不衛生な環境で発生し、ヒトが着る肌着などの衣類に寄生します。ヒトの皮膚から血液を吸い、成虫は衣類の縫い目に卵を産み付けます。見た目はアタマジラミとよく似ていますが、コロモジラミは重篤な感染症を媒介することがあるため、注意が必要です。

ケジラミは、1~2ミリ程度の大きさで、主にヒトの陰毛に寄生し、皮膚から血液を吸って生きています。見た目は半透明の茶色で、カニのような形をしていて、血液を吸うと赤茶色に見えます。陰毛以外にも、腋毛や肛門や臍周囲の毛、胸毛などにも生息することもあります。成虫のメスは、生涯を終える1か月間のうちに、30~40個の卵を陰毛に産み付けます。

シラミの症状

主な症状は、シラミに吸血されることによって起こるかゆみです。アタマジラミの場合は頭のかゆみ、ケジラミの場合は陰毛周辺のかゆみ、コロモジラミの場合は、血を吸われた部位のかゆみが生じます。

シラミはが皮膚から血液を吸う際に、シラミの唾液に含まれるタンパク質が皮膚に接触し、アレルギー反応をおこすために、かゆみが出るといわれています。

かゆみが生じて、皮膚を掻きむしることにより、ひっかき傷が化膿することもあります。まだ小さい子供の場合は、かゆみで機嫌が悪くなることもあります。

シラミの成虫は移動しているため、肉眼では、見つけにくいですが、卵は毛や衣類の縫い目に存在しているので、肉眼でも見つけることができます。アタマジラミやケジラミの卵は、白っぽい卵が、毛に斜めにつくように付着しています。フケなどとは違い、引っ張ってもなかなか取れないのが特徴です。

子供がシラミに感染しやすいケースとは

アタマジラミは頭と頭が接触したときに、シラミが移動して感染する経路が多く、アタマジラミは頭から離れても1~2日は生き延びるために、布団のシーツやタオル、ヘアブラシなどを介しても感染します。子供が集団で生活し、密着して遊ぶ機会が多く、タオルやヘアブラシなどを他の子供と共有する環境にある、保育所や幼稚園、小学校などでアタマジラミが発生しやすくなります。

具体的には、子供が頭を寄せ合って遊ぶときに感染する場合や、保育所でのお昼寝時に頭と頭が接触して感染する場合、布団のシーツを介して感染する場合、プールで頭を拭いたタオルや、髪をとかしたヘアブラシを、他の子供と共有したことで感染する場合などがあります。

とくに髪の毛の長い子供は、シラミがつきやすい環境にあるので、髪の毛を短くする、または三つ編みや編み込みなどをすることで、対処することが必要です。

子供は、頭の隅々まできれいに洗えないこともあり、耳の後ろや後頭部などにアタマジラミが発生しやすくなります。陰毛につくケジラミが子供の頭につくことはありません。

シラミに感染した場合の対処法

アタマジラミに感染した場合は、頭に寄生している成虫・幼虫と、卵からかえってくる幼虫を全て駆除するまでの10日間、毎日シャンプーして髪の毛を洗うことが基本です。しかし、寝具のシーツや頭を拭いたタオルなどから、家族へと感染が広がり、家族間でお互いにうつし合いになって、なかなかシラミを駆除できない場合もあります。髪の毛についている卵を梳きグシですきとることや、ハサミで卵のついている髪の毛を切って除去することが家族間感染を防ぐためにも望ましいと言えるでしょう。

薬局で手に入る、シラミ駆除用のシャンプーを使用することも有効です。ただし、シラミ駆除用のシャンプーでも、駆除できるのは幼虫と成虫のみで、卵を駆除することはできません。梳きグシで卵をすきとることや卵のついた髪の毛をはさみで切り取り、卵は駆除しましょう。シラミ駆除用のシャンプーは、3日おきに4回繰り返し、卵からかえってくるシラミもすべて駆除できるまで使用します。

シラミの感染を広げないためには、小学校や保育所などの集団生活を行う環境や家庭では、タオル、ヘアブラシ、帽子の共有は行わないようにすること、ロッカーや脱衣かごなど、共有する場所や物品などはよく掃除すること、シーツはこまめに洗い替えを行うことなどの対策が必要です。卵は日光に弱いため、晴れている日に布団を干して、日光によくあてることもおすすめです。毎日シャンプーでよく洗髪して、子供の髪の毛は大人が点検するようにしましょう。

ケジラミは、性的な接触によって陰毛どうしが触れ合うことで感染します。激しい陰部のかゆみと、ケジラミの赤黒い糞が下着に点々とつくことで発見できます。ケジラミに感染した場合は、シラミ駆除用のシャンプーを使用して駆除することが有効です。陰毛を剃ることで、ケジラミが卵を産み付けられなくなりますが、ケジラミが陰毛に残っている状態で、陰毛を剃ってしまうと、胸毛や肛門、臍周囲の毛や腋毛にケジラミが移動して、駆除が難航することもあり得ます。予防として陰毛を剃り、ケジラミをつきにくくすることは有効ですが、ケジラミを全て駆除してからにしましょう。

コロモジラミは、身体や衣類を洗って清潔に保つことで駆除できます。他の人との衣類の共有は行わないようにしましょう。

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