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扁桃炎(扁桃腺炎)

急性扁桃腺炎の症状と原因、治療法について

更新日:2018/09/03 公開日:2017/04/06

森本雅太先生

この記事の監修ドクター

森本耳鼻咽喉科 院長

森本雅太先生

この病気・症状の初診に向いている科
耳鼻咽喉科

免疫力が低下してウイルスや細菌に感染して扁桃腺が炎症を起こします。これによって発熱やのどの痛みをともなう急性扁桃腺炎を発症します。急性扁桃腺炎の原因や治療方法、気になる症状をドクター監修のもと紹介します。

急性扁桃腺炎は細菌やウイルスにより引き起こされる扁桃の炎症です。放置することで扁桃周囲膿瘍などを引き起こし重症化することもあるため、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

急性扁桃腺炎とは

扁桃とは、両側の舌の付け根あたりにある丸い膨らみ部分をさします。扁桃は白血球を多く含んでいるのどのリンパ組織であり、ウイルスや細菌の浸入を防ぐ役割を果たしています。しかし、体内へ浸入したウイルスが強かったり、疲労やストレスなどで体の免疫力が低下している場合は、ウイルスや細菌が増殖してしまい炎症を起こします。これが急性扁桃腺炎です。

急性扁桃腺炎は、免疫組織が不完全な子供に多い傾向があるようです。加齢にともない扁桃が萎縮するため、高齢者で急性扁桃腺炎を発症するケースはほぼないといわれています。正しい治療を受けて静養していれば、通常は1週間ほどで完治するようです。

急性扁桃腺炎の症状

口を大きく開けたときに、左右の扁桃が赤く腫れているのが急性扁桃腺炎の特徴です。扁桃の表面に白い膿が出る場合もあり、激しいのどの痛みをともないます。扁桃が腫れることで、38℃以上の発熱や悪寒、体の倦怠感などの症状をともないます。飲み物を飲んだり、食べ物を食べたりするだけでものどが痛むため、食欲不振になる場合も多いようです。また、頭痛や関節痛を起こしたり、首のリンパ腺が腫れたりといった症状がでることもあります。

症状が悪化すると

急性扁桃腺炎を放置した場合や、早期に治療をしなかった場合には悪化することがあります。急性扁桃腺炎が進むと、扁桃だけではなくその周囲まで腫れてしまう扁桃周囲炎を引き起こすことがあります。また、さらに悪化することで扁桃周囲膿瘍を併発することもあります。扁桃周囲膿瘍は、炎症を起こしている部分が膿瘍を形成してしまった症状です。完治までに時間を要するだけではなく、激しい痛みや高熱をともなうので注意が必要です。

急性扁桃腺炎の原因

急性扁桃腺炎の原因となるのは、かぜを引き起こす細菌やウイルスです。健康な状態のときは、ウイルスの感染力よりも免疫力のほうが勝っているため炎症を起こすことはありません。免疫力が低下しているとウイルスや細菌が増殖して炎症を引き起こしてしまいます。急性扁桃腺炎の主な原因菌としては、黄色ブドウ球菌やインフルエンザウイルス、肺炎球菌、EBウイルスなどがあげられます。

急性扁桃腺炎の治療法

まずは、熱を下げるための解熱剤や、扁桃で炎症を引き起こしている菌を弱らせるための抗生物質を処方します。また、のどの奥を殺菌したり、うがい薬を処方して炎症を抑えたりします。のどを乾燥させることで痛みを感じやすくなるため、部屋の加湿やこまめな水分補給も大切です。マスクの使用も推奨されます。のどの痛みが強く食欲不振で脱水症状が懸念される場合には、栄養や水分を補給するための点滴を行う場合もあります。早めに医療機関を受診して適切な治療を受け、安静にしていれば1週間ほどで完治するといわれています。

急性扁桃腺炎と慢性扁桃腺炎の違い

急性扁桃腺炎の症状を1年のうちに何回もくりかえす場合は、慢性扁桃腺炎の可能性があります。慢性扁桃腺炎の原因は急性扁桃腺炎と同じでウイルスや細菌による炎症です。慢性扁桃腺炎の場合は、扁桃に継続的なウイルスや細菌による感染がみられるのが特徴です。おおよその目安として1年に4回以上くりかえす場合は、扁桃を切除する手術を行うことで症状を改善させる場合もあります。慢性扁桃腺炎には、主に次のような3つの種類があります。

習慣性扁桃腺炎

1年に4回以上急性扁桃腺炎の症状をくりかえす症状です。子供に多い傾向があるといわれています。

慢性単純性扁桃腺炎

本来は大人になるにつれて萎縮するはずの扁桃が、ある程度の大きさを保ったまま存在し、ウイルスや細菌により炎症を起こしている症状です。大人に多いといわれており、のどの乾燥や痛みなどの急性扁桃腺炎と似た症状が続きます。

病巣性扁桃腺炎

のどの奥にある扁桃には症状があらわれませんが、持続的に扁桃腺が細菌に感染している状態です。皮膚や関節、腎臓などの扁桃とは離れた組織に症状が発症します。IgA腎症や胸肋鎖骨過形成症、掌蹠膿疱症といった疾患が主なものです。病巣性扁桃腺炎の場合、扁桃を切除することでこれらの病気の症状が改善する場合があります。

※病巣性扁桃腺炎が引き起こす他の病気について詳しくは 『掌蹠膿疱症で起こる症状を写真を使って解説』(教えてドクター!掌蹠膿疱症お悩みホットライン)をご覧ください。

急性扁桃腺炎にかかったら早めに医療機関へ

ウイルスや細菌により炎症を起こす急性扁桃腺炎は、発熱やのどの痛みなどのつらい症状を引き起こします。放置すると重症化したり慢性化したりする危険性があるため、早めに医療機関を受診することが大切です。

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