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ものもらいはうつる?ものもらい(霰粒腫・麦粒腫)の感染について

更新日:2017.04.07
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
武蔵小金井さくら眼科 院長 安田佳守臣

ものもらいや他の目の病気はさまざまです。人にうつらないものから、人から人へうつってしまうものまで存在します。ドクター監修のもと、ものもらいとそれ以外の目の病気の違いをおさえて、適した感染予防をしましょう。

ものもらいやはやり目といった目の病気について、原因や症状について正しい知識を身につけましょう。ここでは、ものもらいやはやり目について見てみましょう。

ものもらいの種類

ものもらいには大別して2種類存在します。無菌性の霰粒腫(さんりゅうしゅ)と雑菌による感染が原因の麦粒腫です。それぞれ原因や症状、治療方法は異なりますが、いずれもまぶたに炎症が発生し、腫れてしこりができる病気だという点は共通しています。

ものもらいの感染について

霰粒腫、麦粒腫ともに伝染性の病気ではありません。よって、人から人へうつることはないとされています。そのため、うつさないように注意を払うことや、ものもらいの人に近づかないなど、神経質になる必要はありません。

うつる可能性があるのは「はやり目」

同じ目の病気でも「はやり目」と呼ばれる病気は、強い感染力を持つので注意が必要です。はやり目とはウイルス性の結膜炎である以下の3種類の病気を指します。

流行性角結膜炎

流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)はアデノウイルス8型、19型、37型などに感染した場合に発症するウイルス性結膜炎の一種です。人から人への感染力が強く、ハンカチやタオル、洗面器などを共有することでウイルスが伝染するとされています。代表される症状に、強い充血や目やにといったものから、むくみや腫れ、涙がでやすい、まぶしく感じるといった症状もみられます。

咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)

一般的な感染経路がプールであることから、俗に「プール熱」と呼ばれています。夏にかかりやすいこととされているため、夏風邪(かぜ)の一種と考えられている病気です。プール以外にも、タオルなどや食器の共有や、咳、くしゃみなどの飛沫感染もするので注意が必要です。

主な症状は発熱、喉頭痛(こうとうつう)、結膜炎などで、のどや目に痛くなったり、かゆくなったりする可能性があります。その他の症状として腰痛、下痢、咳などをともなうこともあります。

急性出血性結膜炎

急性出血性結膜炎(きゅうせいしゅっけつせいけつまくえん)は症状の出方が急性なのが特徴的なウイルス性結膜炎の一種です。エンテロウイルス70型、コクサッキーウイルスA24変異型などが主な原因とされています。結膜下出血の影響で白目が真っ赤になったりする他、目の痛みや異物感、かすみなどの症状が考えられます。まぶたが腫れてしまったり、裏側にブツブツができたりすることもあるのが特徴的です。

はやり目とは

ウイルス性結膜炎の中でも、より感染しやすいものを「はやり目」と呼びます。いずれの病気も抗ウイルス薬といった特効薬がなく、有効となる治療法がないとされています。抗菌薬をつかって炎症を抑えたり、症状が悪化しないように予防したりしながら自然回復を待つのが一般的とされています。時間が経つことで、体の中にウイルスへの抗体を作る必要がありますので、なるべく安静にして休養することが一番の治療となるでしょう。

はやり目の予防

ウイルス性結膜炎は非常に強い感染力を持っていることが特徴です。患部に触った手で自分の目を触るのは当然、タオルや洗面器、食器を介してウイルスが伝染するとされています。日常的な予防としては、顔や目をやたらに触ったりこすったりしない、手は石けんをつかって小まめに洗う、電車のつり革やドアノブなど不特定多数の人が触る場所はなるべく触らない、といったことがあげられます。また、プール熱に関しては、プールの後はシャワーをつかってよく体を洗い、目も洗うように心がけましょう。

家族が感染した場合

家庭内で感染者が出た場合は、より気をつける必要があります。まず、感染者とタオルや食器を共有せず、ペーパータオルや紙の食器などを使用し、完全に分けてしまうことが大切です。感染者もそれ以外の家族も手をしっかり洗うようにし、ドアノブなどの共有部分は消毒用エタノールなどで小まめに消毒するようにしましょう。

ウイルスは熱や乾燥に弱いため、衣服を洗濯する際も分けたり、煮沸消毒したりするなどの対策が必要です。入浴は症状が落ち着くまでは避けるようにし、症状が軽くなってからも最後に入浴してもらうなどしてもらいましょう。特に手洗いや消毒は、日常的に気をつけておくことで予期せぬウイルスの感染予防にも効果的だとされています。

感染の拡大を防止する

感染拡大を防ぐため、「学校保健安全法」により、医師がOKとするまで登校することができません。大人の場合は、こういった決まりはありません。しかし、同じように感染拡大が予想されるため、外出や出社を控えることが推奨されます。

また、症状がなくなった後も、ウイルスは体内に潜伏している可能性があります。咳やくしゃみには1週間から2週間、便には約30日間もウイルスが含まれていることがあります。それらを考えても、1か月は二次感染予防をするようにしましょう。

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