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口角炎とヘルペスの違いと見分け方

更新日:2017.04.06
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
えぐち歯科クリニック院長 江口洋輔

口角炎とヘルペスは同じ唇に症状があらわれる病気です。しかし、それぞれ治療方法や感染経路、予防法も異なるため、正しく見分けなければなりません。今回は、口角炎とヘルペスの違いと見分け方をドクター監修の記事で解説します。

口角炎とヘルペスは似たような病気ですが、症状によって見分けることができます。それぞれの原因や症状の特徴をもとに、正しく対策しましょう。

カンジダが原因の口角炎

口角炎とは、口の両端である口角が炎症を起こす病気です。口角に亀裂が生じるため、出血や腫れなどの症状があらわれます。出血後にはかさぶたになり、一般的には数日程度で完治する病気です。しかし、食事の際に大きく口を開けたり、舌で患部に触れたりすることで、かさぶたがはがれることもあります。これは、口角にできたかさぶたが薄くはがれやすい状態であるためです。そのため、患部が完治せず症状が長続きしやすい病気でもあります。

口角炎の主な原因は、カンジダという真菌(カビ)に感染することです。通常、カンジダは身体の中や皮膚に生息していて、人体への悪影響はありません。しかし、体内のビタミンが不足することで皮膚や粘膜の状態が弱くなったり、ストレスや疲労で身体の免疫力が低下したりすると、カンジダが増殖して口角炎を発症します。そのため、カンジダの感染による口角炎をカンジタ性口唇炎と呼ぶこともあります。

再発しやすいヘルペス

一方、ヘルペスは、唇に水ぶくれができる病気です。ヘルペスになると、患部がチクチクするなど違和感があり、かゆみがあらわれます。次第に患部に赤い腫れが出てきて、水ぶくれが生じてくるのです。

ヘルペスの主な原因は、ヘルペスウイルスに感染することです。ヘルペスウイルスに感染している人との接触、感染者が触れることでウイルスが付着した物に触れるなどが感染経路です。ストレスや疲労で身体の抵抗力が弱まることで、ヘルペスの症状があらわれます。特に、ヘルペスで水ぶくれの症状があらわれた場合は、その中にウイルスが増殖しています。この段階では、水ぶくれに触れたり破ったりしないようにする必要があります。

ヘルペスでは、水ぶくれがあらわれてから10日〜2週間ほどの期間で、水ぶくれがかさぶたになって治っていきます。しかし、初感染の場合には、発熱症状やあごの下のリンパ節が腫れるなど重症化するおそれもあります。一方、一度ヘルペスにかかったことがある場合には、免疫があるため軽症で済むことが多いです。しかし、一度ヘルペスに感染すると、ウイルスが神経細胞の中で潜伏感染します。そのため、免疫があったとしても、身体の抵抗力が低下することで再発しやすくなるという特徴があります。

口角炎とヘルペスの見分け方

口角炎とヘルペスは、同じ唇に症状があらわれるなど似ている部分が多いため、見間違いをしてしまうおそれもあります。しかし、治療法はそれぞれ異なるため、正しく見分ける必要があります。

症状があらわれる箇所の違い

口角炎は、その名の通り、唇の両端のみに症状があらわます。一方、ヘルペスの場合には、唇全体に症状があらわれます。口角以外に症状がみられる場合にはヘルペスの可能性が高いですが、口角に症状がある場合は口角炎とヘルペス両方を疑う必要があります。

症状の違い

それぞれの症状から見てみると、口角炎は亀裂による症状があらわれます。また、口角炎で生じたかさぶたの特徴として、白い粒の点状がみられます。一方、ヘルペスは、水ぶくれによる症状です。そのため、患部に亀裂と水ぶくれのどちらが見られるかで見分けることができます。ただし、水ぶくれのあるヘルペスであった場合には、患部を触ることでウイルスの感染が広がるおそれがあるため、患部を観察する際には注意する必要があります。

口角炎とヘルペスの予防

口角炎にはビタミンと鉄分が有効

口角炎は、身体の抵抗力が低下することでカンジダに感染して炎症が起こりやすくなります。口角炎の予防には、唇など粘膜や皮膚の状態を維持する働きを持つビタミンB2とB6の摂取が有効です。ビタミンは体内で蓄積されない栄養素であるため、日々の食生活で意識して摂取することを心がけましょう。

また、口角炎の予防にはビタミン以外に、鉄分の補給も有効です。鉄分が不足してしまうと、リンパ球や白血球の働きが低下させます。さらに、鉄分は身体全体に酸素を届ける赤血球の材料でもあるため、身体全体の抵抗力が弱まってしまうのです。

ヘルペス

ヘルペスもウイルスの感染によって引き起こされるため、身体の免疫力を維持することが必要です。バランスのよい食生活と、疲労やストレスをため込まないなど規則正しい生活を心がけましょう。また、ヘルペスはウイルスの感染経路にも注意が必要です。感染者やウイルスが付着した物への接触には気をつけなければなりません。水ぶくれのある患部を触らないようにしたり、手洗いをこまめにしたりするようにしましょう。

家族など周りに感染者がいる場合には、マスクでの予防や、タオルや衣類、食器をきれいに洗浄することも有効です。また、キスや性行為でも感染するおそれもあるため、注意しましょう。

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