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ノミ刺され対処法、ノミはペットだけでなく人間にも要注意!

更新日:2017.03.29
公開日:2017.03.29
ドクター画像
この記事の監修者
いなばクリニック 院長 稲葉岳也

ノミは大事なペットにとっては大敵の一つです。ノミの姿を最近目にすることはほとんどなくなりましたが、今はどのようなところに生息しているのでしょうか。生息場所やノミに刺されたときの対処法をドクター監修の記事でお伝えします。

ノミに刺されることで皮膚にかゆみや炎症が起きるのは、ほかの虫刺されと同じでしょうか。現代では人間の目にあまり触れなくなったノミの生息場所やペットとの関係をみていきましょう。

ノミの生態を知りましょう

ノミはノミ類・ノミ目に属する羽をもたない昆虫です。ノミの種類は日本だけでも70種類、世界だと2000種類もいるのだそうです。蚊はメスだけが吸血しますが、ノミは雄、雌ともに吸血します。哺乳類や鳥類から吸血するノミですが、人から吸血するノミの種類にはヒトノミ・ネコノミ・イヌノミなどがいて、その他にはスズメトリノミ・ヤマトネズミノミなどがいます。

近年見られるノミ刺症例には、ヒトノミやイヌノミはほとんどなくなり、大半はネコノミによるものです。ネコノミは卵→幼虫→蛹→成虫と完全変態します。[体長(雄・1.0~2.0mm,雌・2.0~3.0mm)]ネコノミは宿主の猫の体毛の中で10日から20日を過ごして、その間に交尾し産卵をします。卵は猫の寝所の周辺に落ち数日後に孵化します。地上や屋内の床や畳で幼虫となり、周辺の有機物を餌として成長し蛹化します。成虫となったノミはペットなどの散歩時に猫や犬などに寄生し、あるいは人間のズボン裾などに付着して屋内まで運ばれます。

屋内でノミの生息している場所とは

ノミは、猫や犬などの動物に寄生して繁殖していくのですが、屋内は温かくノミにとっても快適な場所です。そのため、ペットの猫や犬が好んで過ごしている場所と、ノミが繁殖しやすい場所はほとんど同じです。部屋の中のカーペットや床、ベッドやソファの上はよくペットがくつろぐ場所であり、ノミが生息している可能性がある場所です。

その他、家具の下や部屋の隅、家具の隙間などもノミの生息している可能性が高い場所です。ノミの繁殖を防ぐためには、室内の隅々まで掃除することが大切です。特に、ベッドやソファの周り、家具の下、家具の隙間などは掃除機を念入りにかけることを心がけましょう。屋外よりもはるかに屋内は快適な環境下であり繁殖する場所として適しています。繁殖力が非常に強いノミは屋内で瞬く間に大量繁殖しますので、1匹でもノミを見つけたら、一刻も早く駆除対策を考えましょう。

ノミによる皮膚トラブルの症状

いわゆるノミ刺症と呼ばれるノミによる皮膚トラブルは、蚊による蚊刺症と同じ、アレルギー反応によるものと考えられています。ノミ刺症の皮膚症状は、ノミの唾液腺物質に対するアレルギー反応によって現れるアレルギー症状なので、本来なら、蚊の場合のように何度も刺され続けると即時反応が現れるはずなのですが、ノミに刺されること自体があまりは多くはないため、刺されると遅延型反応となって現われ、紅斑や水疱ができ、強い浸潤をともなうことが多いようです。ただし、アレルギー反応ですから、個人によってその症状にはかなりの差が生じます。

また、刺されてもそのときは気づかないまま吸血され、1日から2日後に赤い発疹ができて初めて気がつくという方が多いようです。最近のノミ刺症はイヌノミやその他のノミでは、ほとんど見ることはなくなっていて、大半の場合が野良猫に寄生しているネコノミが原因のようです。ネコノミはその小さな体に反して、地上より30cm程度もジャンプすることが可能です。そのため足首から下腿にかけて吸血され、皮疹が特に多い部位は足関節の周囲や足背部などです。ただし、屋内で飼っている猫にネコノミが寄生すると、屋内でノミが繁殖しますので下腿だけでなく、腕や上肢、体幹部位にも皮疹ができます。

ノミに刺されたときの対処法

体力が落ち免疫力が低下している場合などは、ノミに刺されたあとが悪化して皮膚炎になることもありますから注意が必要です。また、猫ひっかき病(バルトネラ症)の感染にもノミは関係しています。猫ひっかき病は、バルトネラ菌による人畜共通感染症です。このバルトネラ菌は猫や犬にとっては常在菌のため心配はないのですが、人間が感染するとリンパ節が腫れて痛む、発熱するなどの症状があらわれます。ネコノミはバルトネラ菌などの媒体にもなりますから飼い主が猫にノミが寄生できないように環境を整えることが、これらの予防につながり大事なこととなるようです。

ノミ刺症の治療としては、アレルギー反応で現れた症状ですので、アレルギー症状に処方されるステロイド外用剤が有効だと考えられていますが、まずはかゆみ止めの塗り薬などを塗り、刺された箇所を清潔に保ちます。二次感染を起こしている場合には抗生剤を使用し、強いかゆみに対しては抗ヒスタミン剤を使用することもあるようです。

ノミに刺されないようにするためには

ノミの繁殖は年間を通して行われますが、梅雨時期の高温多湿で特に発生や繁殖行動が活発になります。ライフサイクルが1、2ゕ月期程度といわれてるノミですが、駆除をした同時期に卵や幼虫、蛹のまま生き残っている可能性があります。そのため、1ゕ月ごとの定期てきな駆除をおすすめします。また、屋内にノミを持ち込まないため、散歩や外出後にズボンをチェックすることやペットの定期的なノミの駆除を心がけましょう。

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