ニキビの皮膚科治療
ニキビを皮膚科で処方されるホルモン調整薬により治療する方法
更新日:2017/08/07 公開日:2014/01/29
この記事の監修ドクター
銀座ケイスキンクリニック 院長
慶田朋子 先生
「通常のニキビケアではなかなかニキビが治らない!」「生理前にニキビが悪化する」などの症状がある場合、低用量ピルの服用など、ホルモン治療が適している可能性があります。
低用量ピルというと、「避妊のための薬」と思っている方も多いのではないでしょうか。あるいは、「副作用がある」というイメージも強いようです。しかし実は、低用量ピルは、一部の方を除き女性にとって多くのメリットがあり、ニキビの改善効果も期待できる薬なのです。
ここでは、ホルモンバランスのニキビへの影響と、低用量ピルによるホルモン治療について解説します。
ニキビが治らない場合はホルモンバランスの乱れが原因かも
「女性は女性ホルモンだけ分泌されている」というわけではなく、女性の体内には男性ホルモンも存在しています。また、「生理があるから、女性ホルモンは十分分泌されている」というわけではなく、ストレスなどによりバランスが崩れ、女性ホルモンの分泌量が通常より低下しているケースもあります。
ホルモンの乱れによって「必ずニキビができる」というわけではありません。しかし、クリニックをニキビで訪れる女性の中で、特に重症な人やなかなか治らない人に基礎体温をつけるようにアドバイスをすると、「生理はあっても無排卵月経だった」というようなケースが多々あるそうです。
特に、顎やフェイスラインにニキビができやすい人、その部分のニキビが治らない人などは、ホルモンバランスが関係している可能性が高くなります。また、月経前後にニキビの増加や悪化に悩まされる人も同様です。
皮膚科のニキビ治療で処方される低用量ピルの効果
このようなニキビの治療には、低用量ピルの服用が効果的です。マーベロンやアンジュなど、一般的な低用量ピルを服用するだけでも、ニキビが改善する人もいます。
ニキビ治療において、ピルを服用するホルモン治療とは、ニキビの原因となる皮脂分泌の亢進を抑えるのが目的です。ピルの服用は、原因を取り除く根本的解決策と言えるでしょう。
ホルモンバランスを調整するピルの副作用
海外と比べると日本では、ピルに対するイメージはあまり良くありません。その理由として挙げられるのが副作用です。
以前はホルモン量が多い中高用量が使われていて、頭痛や吐き気、不正出血などの副作用が多かったのも事実です。
しかし現在はホルモン量を抑えた低用量ピルが主流であり、副作用はほとんどありません。あるとしても飲み始めの数日~数週間だけです。
ピルは避妊目的だけではなく、月経不順の改善や月経前緊張症の軽減にも有効です。ホルモンバランスのゆらぎを調整するという意味では、ニキビの有無に関わらず、服用するメリットも大きい薬です。
低用量ピルを服用する場合の注意点
副作用が少なく、メリットも多い低用量ピルですが、以下に該当する方は服用できません。
- 35歳以上かつ1日15本以上タバコを吸う人
- 血栓症になったことがある人
- 高血圧の人
- 妊娠中または授乳中の人
また、以下のような方は、事前に医師に相談することが必要です。
- 40歳以上の人
- タバコを吸う人
- 肥満の人
- 血栓症になった血縁者がいる人
- 子宮筋腫など、婦人科系の疾患がある人
あわせて読みたい
ニキビの皮膚科治療
-
ニキビの皮膚科での治療法と保険適用について
-
赤みのあるニキビ跡の治し方
-
ニキビケアに効果的なピーリング治療
-
皮膚科での大人ニキビの治療と処方薬
-
ニキビの皮膚科治療(7)ケミカルピーリング
-
ニキビ治療の外用薬「過酸化ベンゾイル製剤」の効果
-
ニキビを治すビタミン剤の効果と種類
-
ニキビの皮膚科治療(10)赤ニキビの治療法
-
ニキビの皮膚科治療(9)黒ニキビの治療法
-
ニキビの皮膚科治療(8)白ニキビの治療法
-
皮膚科でニキビを保険適用内で治療する方法と処方薬
-
ニキビやニキビ跡を治す皮膚科でのレーザー治療と効果
-
皮膚科で行うニキビの注射治療 種類と効果
-
面ぽう圧出でニキビを治療する方法
-
ニキビの皮膚科治療(6)イオン導入
-
炎症をともなう赤くて痛いニキビの治療法は?
-
かんたんチェック
「働く女子の肌荒れ危険度」セルフチェック
-
かんたんチェック
「貧乳」危険度チェック
-
-
-
-