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糖尿病

糖尿病の初期症状と自覚症状

更新日:2017/03/17 公開日:2015/06/24

この病気・症状の初診に向いている科
内科

糖尿病とは、血中にブドウ糖が増えすぎた状態のことで、そのままにしていると、血管にも悪影響を及ぼし、さまざまな合併症が起こります。今回は、そんな糖尿病糖尿病の合併症の初期症状と自覚症状について解説していきます。

糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が、持続的に高くなる病気です。糖尿病を発症した場合の初期症状や自覚症状について解説します。

そもそも糖尿病とは

糖尿病とは、血液中の「ブドウ糖」の濃度(血糖値)が慢性的に高くなる病気のこと。ブドウ糖は、体を動かすための重要なエネルギー源で、食事から摂取した糖質が、胃や腸で分解されて、ブドウ糖になります。

このブドウ糖は、血液に乗って全身に運ばれ、すい臓から分泌される「インスリン」というホルモンのはたらきで、細胞に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。また、使われずに余ったブドウ糖も、やはりインスリンのはたらきで、脂肪として体に貯蔵されるのです。

このように、ブドウ糖を活用するためには、インスリンのはたらきが欠かせません。しかし、糖尿病の人は、インスリンの分泌量が少なかったり、うまく作用しなかったりするので、ブドウ糖が有効に使われず、血液中に溢れてしまいます。その結果、血液中のブドウ糖の濃度が高い状態が続きます。この状態が糖尿病です。ブドウ糖の濃度が高い状態、いわゆる高血糖の状態が続くと、次第に血管や神経が侵され、身体にさまざまな障害が起こります。

糖尿病の種類と原因

糖尿病は3種類あり、それぞれ原因が異なります。

1型糖尿病

1型糖尿病は、体内のインスリンの絶対量が少なくなることで生じる糖尿病です。糖尿病というと、中高年の人がなりやすい病気というイメージがありますが、1型糖尿病は子供や若い人に多いのが特徴です。

発症する原因は、「自己免疫」が主な原因ではないかといわれています。免疫機能に異常が生じ、自分自身の細胞を攻撃してしまうことで、インスリンをつくる細胞が破壊されてしまうことによって起こると考えられています。

2型糖尿病

食べ過ぎや運動不足、肥満、ストレスなどが続くと、インスリンの分泌量が減ったり、細胞がインスリンの作用をあまり感じなくなったりします。すると、血液中のブドウ糖が消費されにくくなり、慢性的に血糖値が高い状態が続く、2型糖尿病になってしまいます。

日本人の糖尿病患者の95%以上を占めているのは「2型糖尿病」で、不適切な生活習慣が大きく影響しており、中高年に多いのが特徴です。

妊娠糖尿病

1型糖尿病や2型糖尿病とは別に、妊娠中に起こる「妊娠糖尿病」というものもあります。

妊娠をすると、胎児が大きくなるに連れて、たくさんのエネルギー(ブドウ糖)を胎児に供給しなければなりません。そのため、胎盤ではインスリンのはたらきを抑えるホルモン(プロゲステロン、プロラクチンなど)やインスリンを分解する酵素が産生されます。このような理由から、妊娠中期以降になるとインスリンが効きにくくなって、血糖値が上がりやすくなります。

糖尿病の自覚症状

糖尿病は、初期段階では、自覚症状がほとんどありません。特に日本の糖尿病患者の95%以上に当てはまる2型糖尿病の場合、ゆっくりと進行していくので、大多数の人は、糖尿病を発症しても、気づかないのです。しかし、進行してくると、次のような症状が現れます。

尿の回数・量が増える

血糖値が高いと、腎臓が血液中のブドウ糖を水分とともに尿として排泄しようとするので、尿の回数や量が増えます。

のどが渇く

尿が増えて、体内の水分が減るので、のどが渇くようになります。

尿の回数や量が増え、のどが異常に渇くときは、水やお茶などのように、糖分の入っていないものを飲みましょう。ジュースや炭酸飲料など、糖分の多いものをカブ飲みしていると、糖尿病がさらに悪化してしまいます。

食べているのに痩せる

血液中のブドウ糖は、本来、細胞に取り込まれて、脳や筋肉のエネルギーになる物質です。しかし、糖尿病の人は、血中のブドウ糖をうまく取り込むことができません。このため、脂肪や筋肉が分解されて、エネルギーとして使われるので、痩せてしまうことがあるのです。

体がだるい、疲れやすい

全身がエネルギー不足になっているので、常に体がだるく、疲れやすくなります。

こういった自覚症状がある場合は、糖尿病がかなり進行している可能性が高いので、十分な注意が必要です。

合併症の自覚症状

糖尿病が進行すると、増えすぎたブドウ糖によって、全身の血管が蝕まれ、さまざまな合併症を引き起こします。特によく見られるのは、「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」の3つで、これらは糖尿病の3大合併症と呼ばれています。

糖尿病神経障害

高血糖の状態が続くと、障害を起こす原因となる「ソルビトール」という物質が産出されることがあります。このソルビトールが末梢神経の細胞に溜まることで、糖尿病神経障害が引き起こされると考えられています。糖尿病神経障害は、3大合併症の中でも、もっとも早く起こり、自覚症状も早い段階から現れるのが特徴的です。末梢神経には、痛みや温度を感じる「知覚神経」、体に動くように指令を伝える「運動神経」、呼吸や体温、血流、内臓の働きなどを自動的にコントロールしている「自律神経」があり、どの神経が障害されるかで、自覚症状が変わってきます。

知覚神経障害…手足のしびれ、痛み、感覚が鈍くなる、こむら返りなど。足の感覚が鈍くなると、小さなケガや火傷を起こしても気づかす、それが悪化して組織が腐り、足の切断が必要になるケースもあります。

運動神経障害…筋力の低下、顔面神経麻痺、目がピクピクする、寄り目になるなど。

自律神経障害…ほてり、発汗異常、吐き気、食欲不振、便秘・下痢、尿が出にくくなる、勃起障害など。

糖尿病網膜症

増えすぎたブドウ糖によって、目の網膜の毛細血管が損傷を受け、血管が詰まったり、変形したり、出血を起こすことで生じます。初期段階では自覚症状がありません。しかし、進行すると、視力の極端な低下、黒いものがちらつく、ものが二重・三重に見えるなどの症状が現れ、放置すれば失明することもあります。

糖尿病腎症

尿をつくっている腎臓には、毛細血管でできた毛糸玉のような「糸球体」という組織があり、ここで血液のろ過が行われています。糖尿病腎症は、高血糖が続くことで、この糸球体の毛細血管が硬くなり、ろ過機能が低下する病気です。このため、老廃物や余分な水分が体内に溜まったり、体に必要な物質が排泄されたりするようになりますが、初期には自覚症状がありません。しかし、進行すると、足や全身のむくみ、吐き気、疲れやすいといった症状が現れるようになり、さらに進行すると、腎臓がまったく働かなくなるので、「人工透析」が必要になります。

糖尿病を防ぐための高血糖の原因チェック

高血糖、糖尿病を防ぐためには、まず血糖値を正常にコントロールすることが大切。血糖値が高い人でも、きちんと節制していれば健康を維持することは十分に可能ですので、まずは高血糖の原因となる生活習慣を知っておきましょう。

過食・偏食

・血糖値の上がりやすい、炭水化物、甘いものやお酒が大好き。

・外食する機会が多く、高カロリーな単品メニュー(ラーメン、天ぷらなど)をよく食べる。

・食事の時間が不規則、かつ満腹になるまでしっかりと食べる。

上記が当てはまる方は要注意です。食事の改善は実行に移しやすいため、規則正しく栄養バランスのよい食事を取るようにしましょう。また、食事の時間が不規則な場合は、血糖の調節機能が乱れ、代謝異常につながりますので注意が必要です。

体の変化

・お腹まわりの脂肪が気になる。

・手足のしびれがよくある。

肥満になってしまうと、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが阻害されてしまうため、体型維持が重要になります。また、高血糖が続いていると血流が悪くなり、末端の神経細胞が必要とする酸素や栄養がいきわたらなくなってしまいます。手足のしびれは糖尿病の初期症状のひとつとなりますので、十分注意しましょう。

脂肪のうちの内臓脂肪は、糖代謝・脂質代謝を鈍くします。健康診断で、肥満の方でも、内臓脂肪は少なく皮下脂肪が多い場合は、血液検査上、脂質等の代謝異常が見られない場合もあります。その一方、肥満には見えなくても、内臓脂肪が著しい人は、糖脂質代謝に異常がある方もいます。内臓脂肪の蓄積は、若い世代であれば少々の暴飲暴食かつ肥満では見られませんが、中高年以上になると、ほんの少しの暴飲暴食、運動不足でも内臓脂肪蓄積、血糖脂質悪化が見られます。

運動不足

・忙しいからと運動を全くしない。

運動不足に陥ると、筋肉量が減少して基礎代謝が少なくなってしまいます。それにより、ブドウ糖の消費量が少なくなるので注意が必要です。

ストレス

・仕事や人間関係のストレスを感じることが多い。

自律神経には緊張、興奮時に活発化する交感神経と、リラックス時に優位となる副交感神経の2系統が存在しますが、強いストレスを受けて緊張状態が続くと、血糖値を下げるインスリンが分泌されにくくなり、血糖値が上がりやすくなってしまいます。

遺伝

・両親、兄弟に糖尿病の方がいる。

糖尿病そのものは遺伝性の病気ではありませんが、血糖値が上がりやすい体質、インスリンの働きが低下しやすい体質は遺伝します。両親や兄弟、親戚に糖尿病患者が多い方は、遺伝的素因としてリスクが高いため、より注意する必要があります。

気になる症状があったら病院へ

高血糖の状態をそのままにしていると、神経障害だけでなく、網膜症や腎臓病、動脈硬化などを起こすリスクも高くなります。気になる症状があるなら、なるべく早く病院で検査を受けましょう。

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