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関節痛・変形性膝関節症

股関節の痛みの原因と対処法・治療法

更新日:2016/12/09 公開日:2015/09/28

内田毅先生

この記事の監修ドクター

内田毅クリニック 院長

内田毅先生

この病気・症状の初診に向いている科
整形外科

歩き方がおかしいと言われたり、椅子に座って脚が組みにくいと感じたりしたことはありませんか。もしかしたら、股関節に異変が起こっているかもしれません。専門ドクター監修のもと、股関節の痛みの原因と、対処法、治療法について解説します。

自分では気づいていないけれど、歩き方が変だよと言われたことがあったり、椅子に座ったとき、脚を組みにくいと感じたりしたことがあれば、股関節になんらかの異常が起こり始めているかもしれません。股関節の痛みの原因と対処法、治療法について解説します。

股関節の痛みの原因

股関節は、太ももの骨である大腿骨の上の端にある丸い部分(骨頭)が、骨盤のくぼみにはまり込むようになって形成されています。球状になっているため、足を自由にいろいろな方向へ動かすことができます。

股関節には、上半身と下半身をつなぐ役割もあり、上半身の重さを一手に支えるため、強い靭帯によって補強されています。そのため、立つ、座る、走る、跳ぶ、蹴るといった動きを行うことができるのです。しかし、股関節が痛むとこれらの動きに制限が出てしまい、日常生活に支障をきたすこともあります。股関節の痛みの原因にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

(1) 変形性股関節症

・一次性変形性股関節症

原因は不明だが、関節を保護している関節軟骨がすり減ることで、股関節を動かすたびに、骨と骨がぶつかって痛みが起こり、骨が変形していきます。

・二次性変形性股関節症

生まれつき股関節が脱臼していたり、股関節の発育が悪いことが原因で発症します。

(2) 大腿骨骨頭壊死症

骨頭に血液を送る大腿動脈が血行障害を起こし、骨が壊死することで発症します。初期のころは軽い痛みですが、壊死が進行するにつれて、大腿骨の骨頭や関節が変形し、強い痛みが起こります。原因はわかっていませんが、ステロイド剤を大量に使用していたり、アルコール摂取量が多かったりする人に発症することが多いです。

(3) 関節リウマチ

原因は不明だが、まず手足の指関節が痛み、ひじや肩、首などに痛みが広がり、股関節を伸ばせなくなったりするなど、股関節の動く範囲が狭くなります。免疫の異常により、自分自身の体を攻撃するという病気のひとつです。リウマチが股関節まで及ぶと、軟骨がすり減ったり骨の変形が進行したりします。進行すると、手足や股関節を始め全身の関節が痛み、骨が破壊して変形します。

(4) 大腿骨頚部転子部骨折

股のつけ根の骨折のことを大腿骨頸部骨折といい、骨折が原因で股関節の痛みが引き起こされます。高齢者や閉経後の女性など、骨粗しょう症の人に多いです。閉経後の女性は、女性ホルモンの低下のために骨密度が下がりやすいためです。

骨粗しょう症の人は骨がもろく、少しつまずいただけでも骨折してしまいます。痛みと腫れがあり、歩くことが難しくなります。

股関節の痛みの対処法・治療法

股関節の痛みの対処法としては、日常生活の中で、杖の使用、入浴時はいすを利用する、トイレは和式から洋式へ変更するなど、いろいろな工夫が考えられます。また、股関節の痛みを抑えるための治療には、症状や目的などによって、運動、温熱、薬物、装具などの保存療法と、手術療法があります。保存療法では、股関節の痛みをやわらげ、日常生活の中で股関節に負担をかけないよう気をつけながら、筋力を高めていくことを目指します。

運動療法

股関節の周りの筋肉を強化して、関節の働きを回復させます。低下した筋力を強くします。ストレッチや水中運動、ウォーキングなどが有効です。いずれも、ドクターの指導のもと、理学療法士などの指導を受けて行いましょう。できる範囲で、無理をせず取り組むことが大切です。

温熱療法

赤外線照射装置や電動マッサージ器によって患部を温め、血流をよくして炎症を抑えます。患部を温めることで、股関節も動かしやすくなります。

薬物療法

内服薬、湿布、塗り薬、坐薬などの消炎鎮痛薬などで、痛みをやわらげます。

装具療法

歩くときに杖を使うことで、股関節への負担を軽くします。

手術療法

上記の保存療法では改善が得られない場合に行います。股関節を人工の股関節と入れ替える「人工関節置換術」、痛みのある関節の骨を切って矯正する「骨切り術」などが行われます。

体を支える股関節に痛みが起こると、長く歩けなくなる、階段の昇降が困難になるなど、日常生活が不便になります。日頃から、股関節周辺の筋肉を鍛えるなど、股関節に負担をかけないように生活習慣を心がけることが大切です。

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