スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

胃潰瘍

胃潰瘍の症状とは

更新日:2017/10/03 公開日:2016/03/25

胃潰瘍になった場合、大半の人がみぞおちの痛みを訴えます。軽い場合には、痛みをそれほど感じない場合もあります。さまざまな胃潰瘍の症状や原因、検査法や治療法などをドクター監修のもと、解説します。

胃潰瘍とは、ストレス社会といわれる現代において、発症率がいまだにゼロにならない病気です。「潰瘍」とは皮膚や粘膜、角膜などがただれたり崩れ落ちるという意味ですが、胃潰瘍は胃壁がただれて傷つき、胃の粘膜が破壊された状態を言います。具体的には、どのような症状が現れるのでしょうか。

胃潰瘍の症状

上腹部の痛み

胃潰瘍になった場合、多くの人がみぞおちに痛みを感じます。発症した人の2/3以上が上腹部に、鈍い痛みや、みぞおちが疼くような、焼けるような感じを訴えます。しかし、症状がそれほど出ないケースもあるのです。みぞおちの痛みを感じるのは、食事を取ったあと1時間〜1時間半後の胃の内容物が排出される頃が多いようです。胃潰瘍は、痛みがひどいほど状態が悪化しているというわけではありません。異変を感じたらすぐに医師に相談するようにしましょう。胃潰瘍の治療薬を処方してもらう、ないしは、胃内視鏡検査を受けて潰瘍になっているのかどうかを確認してもらう事ができます。

・胃潰瘍と十二指腸潰瘍の違い

食事によって痛みが変化する場合には、消化器系に問題があると考えてよいでしょう。胃炎や胃潰瘍であれば、食後に痛みが生じるケースが一般的ですが、空腹時にだけ痛みが強まるのは、急性胃炎か胃潰瘍、十二指腸潰瘍です。なかでも、食べ物を口にすると痛みが治まるのが十二指腸潰瘍特有の症状です。

吐き気

胃潰瘍によって胃酸が過剰に分泌されると、胃の粘膜と胃酸のバランスが崩れてしまい、強い吐き気が起こることもあります。すっぱいものがこみ上げてくるようなゲップが増えたり、胸焼けや食欲不振による体重減少、さらに、嘔吐などがある場合は、逆流性食道炎ではなく胃潰瘍の可能性があります。

吐血

胃潰瘍になった場合、ひどいケースでは吐血することもあります。これは、胃の粘膜がただれ、潰瘍になってしまうと、粘膜の外側の深層にある血管が露出してしまい、さらにその血管が破れて出血してしまうためです。胃の中で出血しているときには、ひどい腹痛や脈拍の乱れ、冷や汗、血圧の低下などの症状が現れることがあります。また、胃潰瘍の場合、胃の中に入り込んだ血液は胃酸によってどす黒く変色するため、黒っぽい血を吐き出します。少量の吐血であれば、医療機関の診療時間内に受診しても大丈夫かと思われますが、吐血の量が多い場合(コップ一杯以上)には緊急胃内視鏡検査が必要となることがあるため、すぐに救急車を呼びましょう。

黒色便

胃の粘膜の深層にある血管が、潰瘍により露出されて破れてしまった場合、吐血だけでなく便が黒くなることがあります。このときの便は、どす黒くなっているため、「タール便」と呼ばれています。黒色便は胃潰瘍のみならず、胃がんや大腸がんの症状のひとつでもあるため、タール便に気づいた場合はすぐに医師に相談しましょう。胃潰瘍の治療薬を処方してもらう、ないしは、胃/大腸内視鏡検査を受けて潰瘍や癌になっているのかいないのか確認してもらう事ができます。

上記の症状以外には、腰痛や背中に痛みを感じたり、ひどい胸焼けや口臭が気になりだすこともあります。これらの症状は胃潰瘍と無関係に思われがちですか、体に異変を感じたら注意してみてください。医療機関を受診すれば、診察の後、胃潰瘍の治療薬を処方してもらう、ないしは、胃内視鏡検査を受けて本当に潰瘍になっているのかいないのか確認してもらう事ができます。

胃潰瘍の原因は

胃潰瘍の原因は、一番がヘリコバクター・ピロリ菌の感染です。その他にストレスや不規則な食事や暴飲暴食、過度な飲酒や喫煙などが原因としてあげられます

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染

ヘリコバクター・ピロリ菌とは、胃の中に住み続けるらせん形をした悪玉菌で、一般的には「ピロリ菌」と呼ばれています。ピロリ菌はピロリ菌により汚染された食べ物や水の摂取により感染します。

ストレスによるもの

ストレスが直接胃に刺激を与えることはありませんが、自律神経が乱れることによって、胃にダメージを与えてしまいます。

食生活の乱れによるもの

不規則な食事や暴飲暴食も胃潰瘍の原因になります。よく噛まずに食事をしたり、早食いしたりすると、胃の中では食べ物を消化しようと過剰に胃酸を分泌してしまうのです。

喫煙や飲酒によるもの

タバコを吸うことで、胃酸の分泌が増えてしまい胃の粘膜を傷つけてしまいます。また、過度な飲酒は胃の粘膜の血流や消化液などに影響を与えてしまい、間接的に胃に障害が起こりやすくなります。

NSAIDsによるもの

NSAIDsとは、非ステロイド性消炎鎮痛薬で解熱や炎症、痛みを抑えるのに用いられる薬ですが、胃粘膜の防御機能を弱くし、胃に負担をかけてしまう副作用もみられます。詳しくは

『NSAIDsが原因の胃潰瘍って?』をご参照ください。

胃潰瘍の検査方法は?

胃潰瘍かどうかを診断する場合には検査が必要ですが、実際にはどのような検査法があるのでしょうか。

内視鏡検査(胃カメラ)

口または鼻から、先端にカメラが付いている管を挿入し、内部を観察する検査です。カメラで内部を直接見ることができるため、胃の粘膜の状態や潰瘍の有無などが鮮明にわかり、胃の中にできた早期のガンもX線造影検査よりも発見しやすいです。

ピロリ菌の検査

ピロリ菌が胃の中にすみついているかどうかを調べる検査法には、内視鏡を使用しない「尿素呼気試験法」、「抗体測定」、「糞便中抗原測定」があります。さらに内視鏡検査でピロリ菌の有無を確認する場合として、内視鏡で胃の状態を観察すると同時に胃の粘膜を採取し、(1)5〜7日間培養して調べる培養法、(2)採取した粘膜組織を染色してピロリ菌を顕微鏡で探す免疫染色法(3)試験管を用いてピロリ菌が持っている酵素(ウレアーゼ)を試薬で確認するウレアーゼ法があります。これらの3つの検査法いずれかで感染の有無を確認します。

胃潰瘍の検査法についての詳細は、

『胃潰瘍の検査方法は?』で解説しています。

胃潰瘍の治療方法について

では、胃潰瘍になった場合、病院ではどのように治療していくのでしょうか。

薬による治療

胃潰瘍が発症した場合、出血が見られない時には、薬を服用して治療していきます。胃潰瘍の原因がNSAIDsである場合は、まずNSAIDsの服用を中止します。※NSAIDsについて、詳しくは

『NSAIDsが原因の胃潰瘍って?』をご参照ください。

ピロリ菌の駆除

胃潰瘍の原因がピロリ菌によるものであれば、胃の中にすみついているピロリ菌を、2種類の抗菌薬とプロトンポンプ阻害薬を用いて除菌していきます。1週間ほど飲み続けることで、ピロリ菌は除菌されていきます。内服を終了させる際には、再びピロリ菌の有無を確認する検査を行います。このときに、再びピロリ菌が発見されると、7日間延長してピロリ菌を除去する薬を服用し、再び検査を行います。この除菌治療の成功率や約8割といわれています。

内視鏡的止血術

胃潰瘍で患部に出血がみられる場合は、まず止血する治療が行われます。止血方法としては、内視鏡を用いて出血している部分に止血剤を注射したり、患部に小型クリップをかけたり、レーザーで出血している部分を焼く方法などがあります。

また、これらの治療にあわせて、自宅での日常生活での改善や食事療法なども行っていきます。ドクターの指導のもと自宅でも療養していくことで、回復までの期間が短くなることが多く、規則正しい生活はとても重要になってきます。

胃潰瘍のときの食事

胃潰瘍になった場合、食生活で気をつけたいポイントについて紹介します。

規則正しい食習慣を身につける

食事は食道を通って、まず胃に辿りつくため、胃の健康に大きな影響を与えます。暴飲暴食や不規則な食事では、胃を過剰に刺激したり、消化のための胃酸分泌を必要以上に増やしてしまいます。その結果、胃が傷つきやすくなってしいます。胃潰瘍を予防するためにも、毎日規則正しく、3食をできるだけ同じ時間に取り、早食いや暴飲暴食はしないように心がけましょう。

また、普段から消化によい食材や調理法をとり入れることも大切です。消化のよい食材には、青菜やにんじん、じゃがいも、りんごなどの食物繊維の多い野菜や果物、脂肪分が少ない白身魚や鶏のささみなどがあげられます。消化を助ける調理法としては、食材は小さめに切る、柔らかくなるまでじっくり火を通す、油は少なめにすることなどを知っておくとよいでしょう。

胃に刺激の強い食べ物を避ける

味の濃い食事は胃酸の分泌を促進させます。また、極端に熱い食べ物や冷たい食べ物、辛みの強い香辛料などは胃の粘膜を刺激するため、食べ過ぎには注意しましょう。熱い物は少し冷まし、冷たい物を食べるときには、口に含んで適温にしてから飲み込むようにしましょう。

また、コーヒーなどに含まれるカフェインも刺激物となるので、飲み過ぎには注意が必要です。さらに、アルコールは少量なら胃の働きを活発にしてくれますが、飲みすぎると胃に大きな負担をかけてしまいます。過度なアルコール摂取を控えることも、胃潰瘍の予防に繋がります。

高脂肪食や高タンパク食の摂取量を控えめにする

脂肪分やタンパク質が多い食事は、消化する際に胃酸が大量に分泌されるため、胸焼けなどの原因になります。特に胃の調子が悪い時などには、これらの食材は控えた方がよいでしょう。

胃酸の分泌を高める食材としては、脂身の多い肉、煮豆、まんじゅう、漬物、塩辛、酢の物、柑橘類などがあげられます。胃に負担をかけない食事としては、お粥や煮込みうどん、ヨーグルトやバナナなどがおすすめです。よく噛んで、食事はゆっくり時間をかけて消化しやすいように食べるのがポイントです。

まとめ

胃潰瘍になってしまったら、食生活の改善は重要なポイントになってきます。暴飲暴食を防ぐ、刺激物を摂取しない、消化によい食材や調理法を心がけるなど、胃に負担をかけない食生活を心がけましょう。

胃潰瘍の基礎知識についての関連記事

胃潰瘍 サブテーマ

胃潰瘍の基礎知識 記事ランキング

fem.リサーチ