カサカサになる、かゆみが生じる、ヒリヒリする、ニキビなどのブツブツができる、といった肌の不快な症状である「肌荒れ」。特に、顔の肌荒れ症状は気になりますよね。季節の変わり目や、生理前、妊娠中や産後、そして更年期、女性が肌荒れの症状に悩まされる場面はたくさんあります。今回は、肌荒れの原因を探りながら、美容家の塚本里沙さんおすすめの化粧水と、効果的なスキンケア方法を紹介します。
肌荒れによるかゆみの原因は刺激とアレルギー
「肌荒れ」と一言でいってもその症状はさまざまです。カサカサ、ヒリヒリ、ぶつぶつ、ざらざら…これらの言葉に当てはまる方も多いでしょう。また、肌荒れによって肌のかゆみを伴う場合、いくつかの要因が肌に影響を与えていることが考えられます。
- 外部刺激
- 季節の変わり目やエアコンなどによる気温差・乾燥、紫外線、肌に合わない化粧品の使用などが、これに当たります。
- 内的要因
- 偏った食生活や腸内環境の乱れ、生理周期によるホルモンバランスの乱れ、ストレスや睡眠不足なども当てはまります。これらの要因は、表皮の新陳代謝(ターンオーバー)の乱れにつながります。ターンオーバーが乱れ、老廃物が肌に溜まると、肌荒れの原因になることがあります。
- アレルギー
- 皮膚がひどく乾燥していると、肌のバリア機能が低下してしまいます。すると、食べ物や植物、ダニ、花粉などのアレルゲンや刺激物質が、たやすく肌に侵入。かぶれや腫れ、発疹、かゆみを引き起こしてしまうのです。
肌荒れを起こす原因
肌荒れ症状の原因になるといわれているのが「乾燥」です。乾燥肌とは、肌の表面にある角質層の水分が減少した状態のこと。乾燥すると、レンガ塀のように積み重なっていた角質層がめくれ、バリア機能が低下。花粉などのアレルゲンや紫外線、細菌が入り込んでくるため、肌荒れを起こしやすくなります。乾燥とバリア機能の低下には、以下の要因があげられます。
季節の変わり目
気温差が激しい季節の変わり目は、肌のターンオーバーが乱れがち。肌がみずから生み出す水分や保湿物質の生産量が低下したり、バリア機能が低下したりしやすくなります。とくに春先は、花粉や黄砂、PM2.5などの刺激物質が舞いやすく、肌荒れしやすい季節といえます。
また、梅雨の時期を過ぎると、強い日差しが降り注ぐ季節となります。刺激から肌を守る角質層は、繰り返す紫外線のダメージにより剥がれ、乾燥しやすい状態に。また、日焼けを防ぐために塗る「日焼け止め」も、成分との相性によっては、肌の乾燥を引き起こすことがあります。日焼け止めを洗い流すための過剰なクレンジングも、乾燥の要因となるので注意が必要です。
生理前
女性の肌や体は、女性ホルモンである「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」によってコントロールされています。卵胞ホルモンは、肌をみずみずしくうるおす美肌ホルモン。反対に、黄体ホルモンは、皮脂を過剰に分泌してニキビをできやすくするホルモンです。
生理前は、卵胞ホルモンよりも黄体ホルモンの分泌量が優位に。そのため、水分保持力が低下し、肌内部は乾燥するのに表面はベタつきやすくなります。
妊娠初期と産後
妊娠初期は「黄体ホルモン」が増加し、生理前が続いているような状態となります。また、腸の動きが悪くなることで便秘になりやすく、肌荒れも起こしやすくなります。
そして、妊娠中に急増した女性ホルモンは、出産を終えると急激に減少。体調や肌質も変化し、寝不足を含む育児疲れも重なって、肌のバリア機能が低下しやすくなります。
更年期の肌荒れ
更年期は、女性ホルモンの「卵胞ホルモン」の低下が原因で、肌荒れを起こしやすくなります。卵胞ホルモンは、肌の水分を保持し、コラーゲン生成を活発にする働きをもつホルモン。減少すると、皮膚の乾燥感やかゆみへとつながります。
肌荒れを改善するスキンケアの方法
ここでは、肌荒れの改善に役立つ成分と、スキンケアの方法をご紹介します。
化粧水
洗顔によって失われた肌の水分を補い、潤いを与える役割。代表的な保湿成分には、
- 角質の隙間を埋めて肌を守る機能を持つ「セラミド」
- 肌のハリ、ツヤを生み出す作用のある「コラーゲン」
- 細胞間にしっかりと水分をキープし、肌に弾力を与える「ヒアルロン酸」
- 保湿や、抗酸化作用、美白に効果的で、コラーゲンの生成作用が高いのが特徴の「フラーレン」
などがあります。
化粧水は、顔全体になじませ優しくパッティングを行い、最後に目元や首すじまでなじませましょう。洗顔後、できるだけ早くつけることがポイントです。
美容液
肌トラブルの気になる部分に、美容成分を補う役割。保湿なら「セラミド」、美白なら「ビタミンC」というように、肌の状態や、保湿・美白・エイジングケア・ニキビなど、目的に応じた美容成分が凝縮されています。適量を手に取り、額、両頬、鼻、あごの5ヶ所におき全体的になじませて使いましょう。部分使い用の美容液の場合は、プラスアルファのケアとして気になるところになじませます。
乳液
水分と油分がバランス良く配合してあり、保湿と同時に必要な油分も補う役割。肌に潤いを与えるだけでなく、表面を保護して乾燥を防ぐ効果があります。適量を手に取り、両手で顔全体になじませましょう。硬めのテクスチャーの乳液であれば美容液のように顔の5ヶ所においてからなじませるのもいいでしょう。
クリーム
乳液よりもさらに油分を多く配合し、化粧水~乳液の手順で肌に補ってきた美容成分を、しっかり肌に閉じ込める役割があります。つけすぎるとテカリの原因になるため、皮脂分泌の少ない部分を目安に塗りましょう。
肌荒れにおすすめの化粧水
肌荒れ対策の基本は保湿。化粧水は、保湿ケアのファーストステップといえるアイテムです。ここでは、美容家の塚本里沙さんが、肌荒れ対策におすすめの化粧水をご紹介します。ドラッグストアで購入できるものもあるので、気になる商品があればチェックしてみましょう。
エッセンスローション(ヒフミド)
販売価格(編集部調べ):3,240円(税込)/ 4,644円(税込)
内容量:120mL / 180mL
- おすすめの理由
- セラミドの中でも、とくに保湿力が高いといわれる「ヒト型セラミド」を3種類も配合した化粧水。人間の肌に存在するセラミドと同じ形をしているヒト型セラミドは、肌への刺激や負担が少なく、敏感肌やアトピーの方でも使いやすいのがうれしいですね。保水力が抜群なので、乾燥が原因の肌荒れやかゆみにもオススメ。また、乾燥小じわを目立たなくしたり、ハリを与えたりする働きがあるので、エイジングケアにもうれしい保湿化粧水です。
- 使ってみた感想
- 使用1回目から、肌がふっくら柔らかくなるのが実感できます。ややとろみがありつつも、さらっとしたテクスチャーで、肌に優しくじんわり浸透していく感じ。つけ心地はとても軽いのに、肌はもちもちしっとり潤いが続きます。乾燥していた肌も滑らかになって、かゆみもやわらぎ、落ち着く感じがします。うるおいにより、肌がワントーン明るくなった感じもうれしいです。乾燥肌や敏感肌の方にとくにオススメ!
アクティブコンディショニング EX 化粧液 Ⅱ しっとり(ファンケル)
販売価格(編集部調べ):1,836円(税込)
内容量:30mL
- おすすめの理由
- 角層を育むアクティブセラミドと、ハリ肌へと導く独自開発の浸透しやすいコラーゲンが配合された化粧液です。防腐剤や香料、合成色素、石油系界面活性剤、紫外線吸収剤は不使用で、使用期限があるほどの新鮮さが特徴。肌荒れをしっかりと保湿し落ち着かせ、さらにコラーゲンの働きでハリとツヤも与えたい方にオススメ。さっぱりとしっとりタイプがあるので、使用感の好みや肌質に合わせて選べるのがうれしい!
- 使ってみた感想
- やや白色がかった化粧液は、とろみのあるテクスチャー。まろやかな使用感ですがベタつきはなく、すぐに肌に浸透していきます。少量で、顔全体にすっと伸びていく感じも気持ちいい!肌がみずみずしく潤う感じとともに、ハリが欲しい頬や目元、口元あたりがふっくらやわらかくなっていきますよ。
クラリファイング・トナー(オラクル)
- おすすめの理由
- 40年にもおよぶ敏感肌研究から生まれたブランドが「d プログラム」。肌のバリア機能を高めてくれる働きがある薬用化粧水です。保湿成分として低刺激性のグリセリン配合。炎症を鎮めてくれる働きがあるグリチルリチン酸も配合されているので、肌荒れが気になるデリケート肌におススメです。
- 使ってみた感想
- ややとろみのあるテクスチャーで、手のひらで顔全体を包み込むようにハンドプレスをしてなじませると、肌がしっとりとうるおいもちもちに。しっかりと保湿され、やわらかくなった肌が手のひらにくっついてくる感じ。肌荒れ、赤み、乾燥が気になっていた部分の炎症も落ち着いてきた感じが嬉しいです。肌がなめらかになった感じも!ローズマリーエキスとヨモギエキスのすっきりとした清潔感のある香りも好印象。
まとめ
肌荒れの症状はさまざまですが、乾燥が大きく関わっていることが分かりましたね。「乾燥には保湿」という基本を押さえることで、肌荒れの改善や予防もできるのではないでしょうか。自分の肌にあった化粧水を見極め、肌荒れ知らずの美肌を目指しましょう!
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