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便秘で病院に行くべき?危険な症状は?何科がいい?

更新日:2018/09/03 公開日:2018/06/21

「たかが便秘」と思われがちですが、慢性的な便秘は本当に苦しいものです。お腹が張って食欲が出ない、お腹が痛い、便が固くていきんでも出ない、スッキリ出なくて気持ち悪い、何度も便意が起こるなど――。何とかして治したいけれど、便秘で病院に行っていいのか、恥ずかしい思いをするのではないかと心配する人が多いようです。ここでは、便秘で病院に行くべきか、行くなら何科かなどについてドクター監修のもとお伝えします。

便秘と血便のイメージイラスト

便秘で病院に行くべき?

この記事を読んでくださっている人はきっと、長いこと便秘で悩んでいて、病院に行くべきかどうかで迷っている方だと思います。「たかが便秘で病院に行って、医師に笑われるのではないか」とか、「シモのことなので恥ずかしい」とか、「いきなり浣腸(かんちょう)されたりするのかな」とか、「どんな処置をされるのか怖い」といったような漠然とした不安があるのではないでしょうか。

便秘は病気!

そんなあなたに声を大にして言いたいのは、「便秘はれっきとした病気ですよ」ということです。その証拠に、2017年には日本で初めての慢性便秘症の診療ガイドラインが発表されました。医師の間でも便秘は治療すべき病気としてしっかり認識されています。ですから、便秘で病院を受診することは全然おかしなことではありませんので安心してください。

便秘と思ったら実は…怖い病気の可能性も

ここで便秘にお悩みの方にお伝えしたいことがあります。それは、まれに大腸癌や腸閉塞といった怖い病気が原因で便秘が起こることがあることです。この場合は少しでも早く病院に受診してほしいです。

便秘の原因は多数あり、その多くは生活習慣の改善などで改善できるものです。しかし、病気や薬が原因で便秘になっており、その病気を治したり、薬を止めたり変えたりしないと便秘が治らないケースがあります。その病気の一部に、腸の中に悪性のできものができる大腸癌や、腸に慢性的な炎症が起こる炎症性腸疾患などが含まれます。

大腸癌のイメージCG

不安にさせてしまってごめんなさい。このような怖い病気が原因になっている便秘はごくわずかで、この記事を読んでくれている方のほとんどは該当しないと思います。でも、下記のような症状がある人は、もしかすると怖い病気が原因である可能性があるので、早めに病院に行くようにしてください。

便秘の危険な症状
急に便秘になった、急に悪化した
吐き気や嘔吐がある
血便や下血がある
ダイエットしていないのに体重が5kg以上減った
貧血になっている

これらは、特に高齢者や家族に大腸癌や炎症性腸疾患の人がいる場合はリスクが高いと考えられています。

病院でないと処方できない便秘薬や治療がある

ほかにも便秘でお悩みの方が病院に行くメリットがあります。それは、病院に行かないと処方できない新たな便秘薬が出てきていることです。また、薬局で買える便秘薬のなかには、長期にわたって使い続けるとかえって便秘がひどくなるものもあります。そんなときは病院で適切な処置をしてもらったり、別の薬を処方してもらったりする必要があります。

また、便を作って出すためには、腸や肛門がそれぞれの役割を適切に果たす必要があります。どこに問題があって便秘になってしまっているのかということは、医師に診てもらわないと分かりません。便秘対策をするにしても、問題をはっきりさせて取り組む方がうまくいくような気がしませんか?

これらの理由から、便秘で長いことお悩みの方にはぜひ一度、病院に行ってみてほしいのです。

病院では何をされるの?

とはいえ、便秘で病院に行くと何をされるのか分からなくて、不安や恥ずかしさで一歩が踏み出せない人もたくさんいらっしゃると思います。診療内容は病院や医師によりまちまちですが、一般的に行われる可能性のあるものは下記のようになります。

一般的に行われる便秘診療
・問診(いつから便秘か、平均的な排便回数、便の硬さや形、症状、病歴、服用薬、生活習慣など)
・腹部の診察(仰向けに寝て、視診、触診、打診)
・肛門の視診(異常があるかどうか確認)
・直腸肛門指診(肛門から指を入れて直腸内の異常を確認)
・便潜血検査(便に血が混ざってないかを確認)
・血液検査(貧血があるか、便秘の原因となる病気はないかを確認)
・腹部X線写真(大腸癌や腸閉塞などの病気はないかを確認)

たくさん書きましたが、これらを受診初日にすべてやるとは限りません。医師が必要に応じて選んで実施していきます。もし不安があれば、なぜこの検査をする必要があるのか聞いてみましょう。怒らずにちゃんと理由を教えてくれますよ。

また、問診でお通じのことを口で言うのが恥ずかしい人もいるかもしれません。その場合は、あらかじめ上記の「問診」の項目で書いているようなことをメモに書いて、医師に渡しましょう。それでも診療には差し支えありません。

なお、日を改めて大腸の内視鏡検査をすることを提案される場合もあります。これは胃カメラと同じようなもので、先端にカメラがついた細長いチューブを肛門から入れて腸の状態を確認するというものです。この他にも、専門の医療機関では、大腸の蠕動運動を評価する検査や、直腸や骨盤底筋群、肛門の機能などを調べる検査が行われることもあります。

いずれにしても、検査を納得せずに嫌々受ける必要はありません。なぜその検査が必要なのか、どういうことがわかるのか、どういう流れで行うのか、デメリットはあるのかなど、しっかり聞いた上で判断しましょう。医師や看護師など医療従事者にはそれを説明する義務があります。遠慮せずに何でも聞いてください。

便秘は何科に行くべき?

診察風景(女性医師)

さて、近いうちに病院に行ってみようかな、と思っていただけましたでしょうか。最後に、どの診療科にいくべきかをお伝えします。

一番いいのは、あなたのことをよく知っている「かかりつけの医師」に相談することです。かかりつけ医がいない場合は、お近くで「便秘外来」を設置している病院やクリニックがおすすめです。インターネットで「便秘外来 ○○(地域名)」と検索すれば出てきますので探してみてください。近くに便秘外来がない場合は、消化器科肛門科を標榜しているクリニックがいいでしょう。もしくはお近くの内科でも対応してくれます(心配なら事前に電話して、便秘の診療をしているかどうか聞いてみましょう)。

便秘は生活の質(QOL:quality of life)を下げる大きな要因ですし、我慢しつづけていると悪化することもあります。最初は勇気がいるかもしれませんが、それで辛い便秘に我慢する日々が少しでも短くなるのであれば、ためらうことはありません。医師もあなたの気持ちに応えてくれるはずです。

参考文献

  1. ・慢性便秘の診断・治療研究会編. 慢性便秘症診療ガイドライン2017, 南江堂
  2. ・中路重之ほか. “便秘” 家庭の医学 第6版. 保健同人社 2008; 278-281, 576-579
  3. ・佐藤健太. 便秘(連載 臨床医学の現在). 日本プライマリ・ケア連合学会誌 2012; 35(1): 62-65

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