薬用 雪肌精は「ニキビのケアにも使える?」を考えてみる
更新日:2018/11/21
この記事の著者
スキンケア大学編集部
前回のニキビの思い出話からニキビ用の化粧品について書いてきました。ニキビのケアには、効能効果に「ニキビ」と記載されている薬用化粧品を使うのがベターです。ただ、いろんな化粧品の成分を見てみると、その他の化粧品でも似たようなケアが期待できるな…と考えることができるのです。
というのも、ニキビ用の薬用化粧品に使われている有効成分が、他の目的で販売されている薬用化粧品の有効成分が同じ、というケース。有効成分が同じということは、その薬用化粧品もニキビケアに代用できるのでは?と…思うのです。
抗炎症作用がニキビケアで活躍するポイント
ちょっと前回のおさらいで、ニキビケアを目的とした薬用化粧品のほとんどは、炎症を抑える抗炎症成分を配合しています。これはニキビが発生して治まる間に起こる炎症をやわらげるため。
ニキビ発生から治まるまでの流れを簡単に説明すると…
- 毛穴がつまる
- 内側でアクネ菌が繁殖する
- 白血球がアクネ菌と戦って倒す
- 戦いの影響によって炎症を起こす
です。
炎症が強いものほどニキビの症状が悪化した状態になるので、薬用のニキビケア化粧品は「4」の炎症をいかに小さなものにするのかを目的に、抗炎症成分を配合しています。
その抗炎症成分の代表が「グリチルリチン酸ジカリウム」。ニキビケアの薬用化粧品で、よーく見かける有効成分。実はこの成分、別のケアを目的とした化粧品にも使われるんです。
ニキビ用化粧品と同じ有効成分の「薬用 雪肌精」
ふと、勉強の一環でコーセーさんの「薬用 雪肌精」の成分表示を見ていたときのこと。雪肌精の化粧水に配合されている有効成分が「グリチルリチン酸ジカリウム」だったのです。
以下は「薬用 雪肌精」の成分表示↓
有効成分:
グリチルリチン酸ジカリウム
成分:
精製水、エタノール、濃グリセリン、コムギ胚芽油、トウキエキス(1)、ハトムギエキス、ハマメリス抽出液、メロスリアエキス、酢酸dl-a-トコフェロール、クエン酸…以下略
「薬用 雪肌精」の説明文には、日やけ・雪やけによるほてりをしずめて肌あれ・乾燥を防ぐ…と記載されています。なるほど…「日やけ・雪やけによるほてり」は、いわゆる紫外線によって起こる肌の炎症なので、これも抗炎症作用のあるグリチルリチン酸ジカリウムが活躍するというわけですな。
つまり、原因は違うけれど肌に起こっている炎症に対する有効成分なので、これはニキビによって起こる炎症を抑えることにも利用できるはず…!
※ちなみに、雪肌精シリーズにはいろんな種類 、ここで取りあげているのは「薬用 雪肌精」のことです。
雪肌精にニキビケアのイメージはないけど…
有効成分を見るとニキビの炎症にも期待できる「薬用 雪肌精」。でも、雪肌精ってよくテレビCMでも見るけど、「ニキビのケアに!」とは言ってない。どちらかというと、肌の透明感ってイメージですよね。多分これは、コーセーさんのブランドなので、ニキビケアを打ち出すコンセプトではないかなーと。
雪肌精でニキビケアは他サイトでも注目されている…ただ「ニキビ跡のケアもできる」は言いすぎ
もしかして、すでに薬用雪肌精をニキビケアで使っている人っているかも?とネットで調べたら…いっぱい出てきた!なんだ、わりと同じようなことを考えてる人は多いんだな…(自意識過剰)。ただ、ちょっと気になったのが、ニキビ跡(痕)のケアに活用できるといった話をしているのがあって…これはちょっと言いすぎだなあ。
ニキビ跡といっても、肌が凸凹になったものから、色素沈着して赤黒くなっているものまでいろいろあります。凸凹タイプも色素沈着タイプのニキビ跡も、化粧品でケアできるレベルの状態ではないですね。スキンケアでできるニキビ跡は、肌を乾燥や紫外線から守る基本のケアをして、ターンオーバーでじっくり時間をかけて肌の再生していくのを待つしかないです。
ニキビ跡のケアは、まず皮膚科でみてもらうこと
自分も昔の名残りでニキビ跡があるけど、20年経っても消えないんですよね。多少は目立たなくなってはいるけど、自然にキレイになるとしたら、もう20年くらいかかりそう…。セルフのスキンケアでは、かなり時間はかかるし、跡の状態によってはどうにもならない場合があります。そのためにもニキビ跡はスキンケアでどうにかしようとする前に、まず皮膚科または美容皮膚科を受診するのがベストです。
ちなみに、皮膚科へ行きづらいとか、何となく面倒とか、保険適用の治療じゃないから高そう…という印象があるかもしれません(自分は思ってた…)。皮膚科へ行ったら強制的に治療がはじまるわけではないのでご安心を。なんといっても皮膚科医の診察を受けて肌の状態を見てもらうことが超重要なんです。これには高い金額がかかるものではないので、安心して皮膚科へ行ってほしいです。病院に行くほどかな?という軽い状態でもぜひ!
肌が弱い人は注意!
「薬用 雪肌精」は肌に塗ったときスーッとした清涼感がありますが、これはエタノールが配合されているためで、昔からあるブランドだし多くの人は問題なく使えるけれど、症状の程度や肌が弱い人はピリピリした刺激を感じる場合があるので注意しましょう。
ちょうど薬用雪肌精を使ってる!買おうと思ってた!という人は、試してみる価値はあると思いますよ。
耳がイタイお約束の話ですが…
ニキビに限った話しではありませんが、ニキビのケアは化粧品によるスキンケアだけでどうにかなるものではなく、乱れた生活習慣を改善することも重要です。…なんて、自分で書いておいて「はいはい、それができたら苦労しませんわ!」と、ひとりツッコミを入れてしまうのですが、編集部でいろいろ勉強をしていると「生活習慣の改善」という、まごうことなき真実を思い知らされるのでツライです。でも、少しずつ受け入れて生きていきます…。自分の目標は「とりあえず寝とけ!」です。
化粧品を「なんとなく使う」は、もったいない
化粧品の成分表示って、よくわからない成分名が連なっていて、読んでもわからないんですよね。ただ、表示されているすべての成分を把握したり理解する必要はなくて、今ある肌トラブルに必要な成分と理由を押さえておくと、「これにはある」「これにはない」「こっちにもあるのか」なんて発見があっておもしろいです。
それに、なんとなく化粧品を使うのはもったいない!少しだけ知識を持っていれば、自分に合った化粧品を探しやすくなるし、化粧品の良し悪しも見えてきます。なんとなーくで選んだ化粧品を使って、なんとく「良い」「悪い」を判断している状態では、肌トラブルのリスクも大きくなるので…。自分はまだ勉強中だけど、成分のことを知るほど世界が広がっていく感じが楽しいです。
編集部マツ
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