フィシコが提唱する「ボタニカルプラス」の考え方!
更新日:2020/04/28
株式会社フィシコでは、オーストラリアのフィトテラピーの思想をもとにしたスキンケア商品を開発しています。今回は、代表取締役社長の田中さんにインタビューを行い、同社が提唱している「ボタニカルプラス」の考え方を解説していただきました。
ボタニカルにサイエンスをプラス!
株式会社フィシコ
代表取締役社長 田中 雅子 さん
御社では、「ボタニカルプラス」を提唱されていますが、どのような考え方なのでしょうか?
田中:
ボタニカル(植物のチカラ)をベースに、どうしても必要なものにはサイエンス(科学)のチカラをプラスするというのが、「ボタニカルプラス」の考え方です。これは、オーストラリアのフィトテラピー(植物療法)の思想がもとになっています。
日本と比べて、オーストラリアはナチュラルベースのスキンケア商品がとても多い国として知られています。オーストラリアのフィトテラピーの歴史をさかのぼっていくと、「自然とうまく付き合い、必要なときだけ科学のチカラを使えばいい」というアボリジニの哲学に行き着きます。
今でもオーストラリアでは、火傷をしたときに多くの人が薬を使用するのではなく、ラベンダーオイルを塗るなどフィトテラピーが生活に馴染んだ思想が根付いています。
このフィトテラピーの考え方を日本でも身近に感じていだだけるように、「ボタニカルにプラスする」という意味で「ボタニカルプラス」と命名しました。成分の90%以上を天然由来の成分を配合して、自然にできるだけ近いスキンケア商品の開発を行っています。
ナチュラルスキンケアをもっと身近に!
なぜ、ボタニカルをベースにしたスキンケア商品を開発しようと思われたのですか?
田中:
私は、シドニーのサロンでエステティシャンとして10年ほど仕事をしてきた経験を持っており、オーストラリアでたくさんの人の肌を見てきました。
ボタニカルスキンケア大国と言われているオーストラリアでは、サロンで使うスキンケアもボタニカルの商品が多く、お客さまの肌に接していくエステを通じて植物のチカラを感じました。サロンだけではなく、普段のお手入れで使うスキンケアもナチュラルベースの商品が多く、オーストラリアではボタニカルスキンケアが身近なものになっていました。
一方で、日本に目を向けると天然由来の成分を使ったナチュラルスキンケアの商品はありましたが、オーストラリアとは異なり、どれも高価な価格帯の商品ばかりでした。気軽に手に取れない価格の商品だとお客さまに長く使っていただくことが難しくなってしまいます。
オーストラリアのサロンで1万人以上の肌と接してきましたが、「長く使ってもらう重要性」を私自身がお客さまの肌から学んでいました。そのため「日本でも、お客さまに長く使ってもらえるナチュラルスキンケア商品をつくっていきたい」という想いから、商品の開発をスタートさせました。
そして2013年からこの考え方をもとにした「ネクア」や「Re’au(レアウ)」などのブランドを展開しています。
オーストラリアと日本の良さを融合!
実際に、どのようにして「ボタニカルプラス」の考え方をもとにした商品をつくりだしていったのですか?
田中:
私たちの会社はオーストラリアに現地法人を持っており、オーストラリアで商品のコンセプトを確立したうえで、日本の研究開発とものづくりを行っています。私はその両方に携わっており、オーストラリアと日本を行き来しています。オーストラリアの考え方に日本の研究開発力や技術力を融合させていくのが、フィシコのものづくりのスタイルです。
そのなかで私たちがこだわっているのは、オーストラリアの考え方をそのまま商品に落とし込むのではなく、日本人の肌に合った商品にしていくことです。
先ほど、「オーストラリアのエステサロンで1万人以上のお客さまの肌を見てきた」というお話をしましたが、オーストラリアは移民の国ということもあって、来店される半数がアジア系でした。日本のお客さまも担当した経験もあり、いろいろな方の肌を見ることができました。
当時の経験で感じたことは、日本の方の肌はヨーロッパ系の方に比べると、刺激に敏感であるということです。そこで、日本のお客さまに使用していただくことを考慮し、肌へのやさしさを追求した商品を開発していく方針を掲げました。私や日本にいるスタッフが自分たちの肌で試しながら、日本人の肌に合った商品を開発しています。
もうひとつの悩んだところは、香りの好みが異なる点です。この課題に対して、私を含めた日本人スタッフがこだわりぬき、100%天然アロマの香りを開発しました。長く使ってもらうためには、使っていただく方の肌や生活のスタイル、好みに合った商品を開発していくことが重要であると思っています。商品のメインコンセプトはオーストラリアの考え方をベースにしながらも、開発やものづくりにおいては日本の方に喜んでもらえる商品を心がけています。
お客さまのスキンケアをより長くサポート!
日本でボタニカル発想のスキンケア商品を展開されて、何か感じられていることはありますか?
田中:
私たちが掲げている「ボタニカルプラス」の考え方が少しずつではありますがお客さまに浸透してきていると感じています。例えばフィシコから最初に出したニキビケアブランド「ネクア」の商品を、長期的に使い続けてくださる方も増えてきました。
スキンケアブランドの「Re’au(レアウ)」も、「再び(Re)・会う(au)」という意味を込めてブランド名をネーミングしています。商品を長く続けてもらうことは、お客さまの未来の肌をつくることにつながります。
「再び会う」というブランド名には「5年後、10年後に自分のなりたい肌に再び会えるようにサポートしたい」という私たちの想いが込められています。今後も、「ボタニカルプラス」の考え方をもとに、お客さまの未来の肌まで支えていける商品を開発していきたいですね。
ブランド情報
「Re’au(レアウ)」は、ボタニカルスキンケア大国オーストラリアで1万人以上の肌に触れてきた美容家が、日本の技術と癒合し、多くの方が5年後、10年後も輝くような肌でいられるように考えた商品です。
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