更年期のサイン「ホットフラッシュ」に負けない予防策
この記事の監修者
管理栄養士・日本抗加齢医学会認定指導士
篠原絵里佳
更年期になるとさまざまな症状があり、その出方にも個人差があります。身体のほてりや肩こりなど、最初はこれが更年期の症状なの?と戸惑う方も少なくありません。そこで今回は、更年期特有の『ホットフラッシュ』とはどのような症状なのか、焦点をあててご紹介させていただきます。
ホットフラッシュは誰もが感じる更年期のサイン
気温や室温が高いわけではないのに、突然顔や胸元がカーッと熱くなったり、頬が赤くなったり、のぼせて大量の汗が急に吹き出すといった症状になる方は、更年期障害を疑ってみましょう。これらは更年期の症状として代表的なもののひとつです。
これを「ホットフラッシュ」と呼んでおり、更年期になって女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減少することによって自律神経のバランスが崩れることによって起こります。
このホットフラッシュは、女性のQOLに大きく影響するといわれています。例えば、人に会う時、就寝時などに突然起こることがあるため、外出が億劫になったり、不眠などにもつながり、辛い思いをされている方もいらっしゃいます。
スーパーイソフラボンと呼ばれる「エクオール」が症状を改善
そんな辛い症状をお持ちの方にオススメなのが「エクオール」という成分です。エクオールは、女性ホルモンに似た働きをすることで知られている大豆イソフラボンの代謝物で、更年期障害に伴う症状の改善に期待がもたれています。
また、ホットフラッシュの症状がある方を対象にした調査では、3か月にわたり継続してエクオールを摂取してもらったところ、ほてりの回数が大幅に減ったという結果になったそうです。
ちなみにこのエクオールですが、同じく更年期の症状として代表的な肩こりの改善にも有効であると研究の結果、明らかになっています。
更年期障害の予防にも
エクオールは、ホットフラッシュの症状を改善させるだけでなく、骨粗しょう症やメタボリックシンドロームを予防する効果も期待されています。しかし、体内でエクオールを産生できる方は日本人の約5割程度と言われていますので、日頃から大豆製品を摂るようにして腸内環境を整えることが大切になってきます。また、エクオールの含有食品などをためしてみるなど、早めに予防するようにしましょう。
また、ホットフラッシュは精神的ストレスの影響も大きく、ストレスが症状を悪化させるとも言われています。忙しい年代ではありますが、ゆっくり過ごす時間を作ったり、睡眠を十分とるなど、ストレスを軽減させる工夫も大切です。
