トマトジュースが高血圧の予防に効果的な理由
この記事の監修者
パーソナル管理栄養士・ダイエットコンサルタント
三城円
トマトジュースが高血圧によいという話はよく耳にしますが、その理由について知っている方は少ないのではないでしょうか?トマトジュースと血圧の関係について、詳しく解説します。
トマトジュースには血圧を下げる成分が含まれてる?
塩分を過剰に摂取すると、腎臓の交感神経の活動が促進され、血管が収縮します。すると、塩分の排出をになう遺伝子の働きが抑制され、血液中のナトリウム濃度が上昇します。ナトリウムは水分と結びつきやすいので血液量が増え、結果、血圧が上昇します。これを、「塩分感受性高血圧」と言います。
血圧の上昇作用があるナトリウムに対し、下げる働きがあるのがカリウムです。それは、カリウムには、体の中に必要以上に取り込まれたナトリウムを排出させる働きがあるためです。カリウムは野菜に多く含まれるため、血圧が気になる方は積極的な野菜の摂取が望まれます。とはいえ、1日に必要な量の野菜を毎日食事で摂り続けるのは、なかなか難しいですよね?そこでオススメなのが、トマトジュースです。
トマトにはカリウムが豊富で、200mlあたりおよそ500mgが含まれます。1日あたりのカリウム摂取基準は、成人女性の場合で1600mgですので、コップ一杯のトマトジュースを飲むだけで1日に必要なカリウム量の1/3程度が手軽に摂取できるんです。とある研究結果によると、高血圧の方々に1日置きにトマトジュースを飲んでもらったところ、6割の方に血圧の低下が見られたと言います。
また、カリウムには血圧を下げる効果だけでなく、むくみを解消させる働きもあるので、その点でも、女性は特にしっかり摂取しておきたい成分と言えます。
トマトジュースを飲むときの注意点
トマトジュースは、塩分が含まれているタイプのものがほとんどです。そのため、高血圧予防にトマトジュースを活用する際は、無塩のものを選ぶようにしましょう。
また、腎臓や肝臓の働きが低下している方は、カリウムを摂りすぎると高カリウム血症になる可能性があるので、摂取量には十分注意してください。
