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更年期はどうしてイライラするの?原因と対処法

磯村優貴恵

この記事の監修者

管理栄養士・料理家

磯村優貴恵

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更年期になると、怒りっぽくなったりイライラしたり、感情をそのまま相手にぶつけてしまうことが多くなりがちですが、これには女性ホルモンが大きく影響しているとされます。更年期に起こりがちなイライラの原因について、詳しく解説します。

更年期にイライラしやすくなる理由

更年期を迎えると卵巣の機能が低下するのですが、それと同時に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量も減少します。すると、脳はその分泌量を増やそうと、エストロゲンの分泌を促す性腺刺激ホルモンを出すよう体に指令を送ります。しかし、卵巣の機能が低下している状態では、いくら性腺刺激ホルモンを分泌したところでエストロゲンの分泌量は増えません。

つまり、更年期になると、需要と供給のバランスがとれていない状態がくりかえされるために、ホルモンのバランスだけでなく、自律神経のバランスも乱れやすくなるというわけです。特に、エストロゲンには気持ちを穏やかにする作用があるため、これが減少すると、ほてりや大量の発汗などの身体的症状だけでなく、不安感やイライラなどの精神症状が強くなるといわれます。

このような精神症状は女性ホルモンの分泌量が急激に低下したときに起こりやすいため、職場や家庭でストレスを感じやすい方ほど、気持ちが不安定になりやすい傾向にあるそうです。そのため、更年期のイライラを緩和するには、ストレスを軽減できるようなセルフケアの方法を考えていく必要があります。

イライラを軽減させるための対処方法

イライラを感じた時の対処法としては、主に以下のような方法がおすすめです。

■朝の太陽を浴びる
体内で分泌されるセロトニンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、イライラを解消する働きがあるとされます。このセロトニンの分泌量はエストロゲンの低下にともない減少してしまうのですが、セロトニンは朝の太陽を浴びることで分泌が活発になる性質があるため、早起きをして朝日を浴びる習慣をつけると、イライラの緩和に効果的と考えられます。軽い運動をしながら浴びるとリラックス効果がより高まるため、朝のウォーキングやジョギングなどもおすすめです。さらに、朝、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされますので体のリズムも整いやすくなります。

■食事療法を摂りいれる
イライラの緩和に効果的とされる主な成分としては、マグネシウムとイソフラボンをあげられます。 体の中にマグネシウムが不足するとイライラしやすくなり、イライラすることでさらにマグネシウムが消費されるといった悪循環が生じます。マグネシウムは、海藻やアーモンドなどのナッツ類、チョコレートなどに多く含まれているので、適量を意識的に摂取することをおすすめします。

また、納豆や豆腐などの大豆製品に多く含まれるイソフラボンは、体内で代謝されると「エクオール」という物質に変換されます。このエクオールという成分は、更年期によるさまざまな症状の緩和に効果的であるという研究結果が出ています。よって、大豆製品の積極的な摂取は、イライラの軽減にも有効と期待されています。ただし、体内でエクオールを作れる人は日本人の2人に1人しかいないというデータがあるため、食材だけでは軽減されないという方は、サプリメントなどでエクオールを補うことをおすすめします。

■よい香りでリラックスする
匂いは、脳の大脳辺縁系を通ってホルモンを調整する視床下部に伝わり、心身に影響を与えるとされています。よって、イライラしたときは、よい香りを楽しむことをおすすめします。よい香りで心身がリラックスすると、苛立っていた気持ちが落ち着きやすくなるためです。

気持ちを落ち着かせる香りにはイランイランやベルガモットなどがありますが、中でも「アンブレット・シード」の香りはエストロゲンの分泌を促進させる働きがあるため、更年期によるイライラの緩和に、より効果的と考えられています。興味のある方は、ぜひ試してみてください。

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