まいたけの栄養「β-グルカン」の免疫力アップ効果に注目
この記事の監修者
野菜ソムリエ上級プロ・栄養士・アスリートフードマイスター
立原瑞穂
まいたけに含まれている食物繊維の一種「β-グルカン」という成分、私たちの健康を維持する上で大切な役割を果たしていますが、いったいどのような効果があるのでしょうか?ご紹介したいと思います。
「β-グルカン」の働き
β-グルカンは、主にきのこ類に存在している成分で、サルノコシカケ科に属する霊芝やアガリクス、おなじみのまいたけにも多く含まれています。
多糖類の一種で、体内に取り込まれても胃腸で消化・吸収されず、免疫機能の関連物質であるナチュラルキラー細胞やマクロファージ、異物を捕えるための抗体を作り出す白血球のB細胞、異物を排除するヘルパーT細胞の作用を活性化したり、インターフェロンの生成を促進します。
これらの免疫にかかわる因子を活性化することによって、風邪やインフルエンザにも負けない身体をつくってくれるのです。
がんの予防にも効果的?
β-グルカンは、腫瘍細胞に攻撃を与えるナチュラルキラー細胞や、マクロファージなどの免疫細胞に働きかけて活発化させる作用によって腫瘍の働きを抑制するとして注目を集めています。
また、ある実験結果では、まいたけを摂取することでがんに伴う症状の改善やがん細胞の縮小が見られたり、抗がん剤によって起こる吐き気や脱毛などの副作用が軽減するという報告もあるそうです。シイタケやヤマブシダケのβ-グルカンは、抗ガン剤として実用化もされています。
