ストレスのお助け栄養素!おいしく食べて心も軽やかに!

ストレスのお助け栄養素!おいしく食べて心も軽やかに!

「ストレス」とは身体的および精神的に生じる、さまざまな反応のことを指します。

私たちは、普段からさまざまなストレスを感じています。たとえば、気温や気候による不快感、騒音や異臭などの生活環境、人間関係がうまくいかない、緊張など、さまざまな外部刺激(ストレッサー)の影響を受けています。

ストレスとそれを緩和させるメカニズム

ストレスを受けると、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌され、ストレスに適応しようとする生理機能が働きますが、ストレスの強さ、持続的なストレスによってこれらの機能がうまく働かなくなると、心や体がダメージを受けて心身共にさまざまな不調をきたします。

近年の研究結果では、ストレス反応に対して自律神経やホルモンが体の機能を整えるためのシステムで中心的な役目を持っていることが分かってきました。何らかのストレス刺激があると、自律神経である交感神経の働きが活発になって、血管の収縮や心拍・呼吸数の上昇、緊張状態が起こります。

その一方で、副腎(ふくじん)から「抗ストレスホルモン」と呼ばれるホルモンが分泌されると、一時的に血圧が上がったり、動悸が起こりやすくなったりします。この状態は、ストレスによるショックをやわらげる働きがあると考えられています。

ストレスを抱え込まないためには、適度に発散させる必要があります。スポーツや運動で体を動かしたり、部屋でアロマをたくなどくつろげる時間、自分の好きなことや生きがいを持つなどで気分転換をするのもひとつの方法です。

また、自分一人で抱えきれないストレスに対して、周囲の人たちの力を借りて解決の糸口を見つけ出すことも長引かせない方法です。信頼できる人や専門家の力を借りることで悩みの突破口が生まれる場合もあります。

必要な栄養

ストレスから体を守るためには精神安定作用のあるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル、抗ストレス作用のあるビタミンC、脳を柔軟にするEPA(エイコサペンタエン酸)やタンパク質が不可欠。特に、タンパク質に含まれるトリプトファンは、不足するとうつ病発症につながるといわれています。

ストレスを感じた時は体内でビタミンCが大量に消費されやすくなるため、抗ストレス作用のあるビタミンCを積極的に補ってあげる必要性があります。ビタミンCはパプリカ、キウイフルーツ、ほうれん草、ブロッコリー、いちご、パイナップルなどに多く含まれています。

また、タンパク質に含まれているトリプトファンは、セロトニンの原料にもなっているので積極的に摂ることで精神の安定作用が望めるほか、魚介類に含まれるタウリンはイライラを解消する働きがあります。

ストレスは多かれ少なかれ誰にでもあるもの。栄養素だけでストレスを発散することは難しいですが、自分なりの発散方法を実践しながら、抗ストレス作用のある食べ物を積極的に摂ってストレスとうまくつきあっていくよう心がけましょう。

提供元:有限会社九南サービス 掲載日:2021/06/29