Interview:管理栄養士 川村郁子さん
春の訪れが憂うつになってしまう花粉…。日本気象協会の発表*によると、今年は東北~九州の広い範囲で、昨年より飛散量が増える地域が多いのだとか。
目や鼻のムズムズだけでなく、肌荒れも気になりますよね。今回は、食事・スキンケアでできる対策を紹介します。
* 2021年春の花粉飛散予測(第3報)
私たちの身体には「免疫」という防御システムが備わっており、有害な細菌やウイルスの侵入に備えています。
花粉は本来、身体にとって有害な物質ではありません。しかし免疫システムのバランスがくずれていると、花粉を「有害」と判断。追い出すための物質を放出します。それらのせいで、くしゃみや鼻水、目の違和感などが起こるといわれています。
つらい症状で日常生活に支障が出てしまうときは、十分な睡眠をとり、生活習慣を整えることも大切ですね。
免疫細胞の約7割は腸管に集まっているため、腸内環境をサポートすることで、すこやかな体を維持する効果が期待できますよ。
管理栄養士の川村郁子さんに、すこやかな春を迎えるための食事のポイントについて伺いました!
腸内では、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類の菌が集まり、昼夜勢力争いをしています。
そんな腸内環境をサポートするには、善玉菌の仲間である「乳酸菌」や「ビフィズス菌」を継続的にとり入れるのがおすすめ。「食物繊維」と「オリゴ糖」も一緒に摂ると、善玉菌のエサになってくれますよ。
逆に、控えたほうが良い食材はありますか?
タンパク質や脂質の多い食生活は、悪玉菌を増やして腸内環境を乱すことが…。揚げ物など脂っこい食べ物はできるだけ控え、脂肪の少ない肉やお魚を取り入れるとよいですよ。
また、お酒の飲みすぎ、辛いものの摂りすぎは消化器官を刺激しますので、同じく控えたほうがいいですね。
他にも春の体調管理に役立つ食材や栄養素はありますか?
「これを食べれば花粉症が治る!」という食べ物は、残念ながらまだ解明されていません。
腸内環境をサポートする食材とともに、ビタミンやミネラルなどもしっかり補いながら、バランスのよい食生活を送ることが一番ですね。
オメガ3脂肪酸やポリフェノールにも注目が集まっていますよね!
そうですね!体調管理に役立つのではといわれています。
たとえばレンコンは、ポリフェノールを含むだけでなく、ビタミンやミネラル、善玉菌のエサとなる食物繊維、胃にやさしいムチンなどが豊富なので、日頃から食べておきたい食材です。
もちろん、一つの食材や栄養素にこだわりすぎず、「たくさんの栄養をバランスよく食べる」といった基本は大切にしてほしいです。
目にも鮮やかなスイーツやドリンクは、気分を前向きにしてくれますよね。砂糖は使っていないので、果物とちょーぐるとの自然な優しい甘さを楽しんでください。
いちごとヨーグルトを組み合わせることで、ビタミン・ミネラル・食物繊維・乳酸菌を補えるおなかに嬉しいパフェです。キウイやブルーベリーなどお好みの果物をプラスしても◎
爽やかな風味のサワーです。ブルーベリーに含まれるアントシアニン色素は酸に反応するので、レモン汁を減らすと紫色、増やすと赤紫色になります。鮮やかな色も楽しんでくださいね!
ピリピリ・ムズムズ、マスクによる摩擦で肌荒れもひどくなる…。という方は、いつもより丁寧なスキンケアを心がけましょう。
帰宅したらまず肌についた花粉を取り除きましょう!
クレンジングは、伸びがよく肌のうるおいを落としすぎないミルクタイプがおすすめ。洗顔料は、肌のpHと同じ弱酸性タイプを選びましょう。たっぷりの泡で優しく洗ってくださいね。
帰宅したらまず肌についた花粉を取り除きましょう!
クレンジングは、伸びがよく肌のうるおいを落としすぎないミルクタイプがおすすめ。洗顔料は、肌のpHと同じ弱酸性タイプを選びましょう。たっぷりの泡で優しく洗ってくださいね。
化粧水や乳液は、もともと肌に存在するアミノ酸やセラミドなどが配合されたアイテムがおすすめ。肌のバリア機能をサポートし、花粉や紫外線などの刺激から守ってくれますよ。
肌が敏感になっているときは、人工香料や着色料、石油系界面活性剤、アルコール、防腐剤などの添加物ができるだけ入っていないアイテムを選んでみてくださいね。
食事やスキンケアに気を配り、うららかな季節を楽しみましょう。
化粧水や乳液は、もともと肌に存在するアミノ酸やセラミドなどが配合されたアイテムがおすすめ。肌のバリア機能をサポートし、花粉や紫外線などの刺激から守ってくれますよ。
肌が敏感になっているときは、人工香料や着色料、石油系界面活性剤、アルコール、防腐剤などの添加物ができるだけ入っていないアイテムを選んでみてくださいね。
食事やスキンケアに気を配り、うららかな季節を楽しみましょう。
川村 郁子さん
管理栄養士
病院の管理栄養士として臨床栄養に携わったのち、独立後は“食育子”として栄養専門学校講師やラジオパーソナリティ、コラム連載、お料理教室や食育セミナーなどを開催し、幅広く活動中。
病院の管理栄養士として臨床栄養に携わったのち、独立後は“食育子”として栄養専門学校講師やラジオパーソナリティ、コラム連載、お料理教室や食育セミナーなどを開催し、幅広く活動中。